アパレル業界を目指す方、また現に働いている方のために、アパレル業界の最新動向を知ることができるニュースをピックアップする月刊連載企画「編集部が気になるアパレル業界ニュース」。

今、アパレル業界ではどんなトピックがホットなのかを知ることで、企業選びや職種選び、面接対策などで役立つこと間違いなしです!ぜひご覧ください。

ストリートブランドを展開するyutoriが新規上場へ

出典:FASHIONSNAP

株式会社ZOZOの子会社である、株式会社yutoriの東京証券取引所グロース市場への新規上場が承認されました。

株式会社yutoriは、ストリートブランドを中心とした自社ブランドの企画・販売を行う企業。『9090』『genzai』『PAMM』などのブランドを展開しています。

新規上場を受け、ウェブサイトをリニューアル。「ユニークで強固なコミュニティを形成する“チーム”の存在を祝福する」というテーマのもと制作されました。

インスタグラムの累計フォロワー数152万人を超える同社は、SNSマーケティングに長けているのが強みです。一度はSNSで見たことがあるブランドもあるはずなので、みなさんにも馴染みのある企業なのではないでしょうか。

なお、上場日は12月27日を予定。創業から約5年で上場を果たした同社に今後も注目です。

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参考:yutoriが東京証券取引所グロース市場に新規上場へ

ここのがっこうと栗野宏文氏がコラボした「cococuri」が渋谷パルコに期間限定オープン

出典:WWD JAPAN

ファッションスクール「ここのがっこう」とユナイテッドアローズ上級顧問の栗野宏文氏がコラボした期間限定ショップ「ココクリ(cococuri)」が、11月21日から30日に渋谷パルコにオープンしました。

「ここのがっこう」が現役生徒の作品を商品化して受注販売するのは初の取り組み。渋谷パルコ50周年記念イベントの一環として行われる同プロジェクトでは、栗野氏が選んだ「ここのがっこう」生徒6人の作品と、今回のために作られたTシャツやバッグなどが販売されます。

栗野氏は、「ビジネスのシステムに入ると、若い才能が摩耗してしまうこともある。だから、一番輝いている段階で彼らが世の中に出る機会を作りたかった。今回のクリエイションには、伸び伸びとした感性が表れていると思う」とコメント。

「ここのがっこう」は、2008年に山縣良和氏によって開講されたファッション表現を学ぶスクール。これまでに「kotohayokozawa」デザイナーの横澤琴葉氏や、「AKIKOAOKI」デザイナーの青木明子氏など多くのデザイナーやアーティストを輩出してきました。

栗野氏は「ここのがっこう」立ち上げ当初から、山縣氏のクリエイター育成の考え方に共感し、講評や講義などに参加してきました。

在学生について知る機会が限られているので、「ここのがっこう」をオープンに知れる場としても貴重な取り組みだったのではないでしょうか。

参考:栗野宏文とここのがっこうが渋谷パルコで限定店 生徒の作品を購入できる「初めての場」

文化服装学院の文化祭ファッションショーが4年ぶりに通常開催

出典:繊研新聞

文化服装学院は11月2日(木)〜4日(土)に、コロナ禍での中止や縮小を経て、4年ぶりに文化祭を通常開催しました。

例年、業界からの注目も集めているファッションショーが行われる本イベントですが、今年は4日間で1万2000人近くが来場しました。

今回のテーマは共創。今年からは、ショーを6シーンに構成し、各シーンにクリエイティブディレクターを置き、そのコンセプトに賛同した学生デザイナーがデザインを提供。よりファッションブランドのフローに近い形をとる新たな体制で行われました。

また文化祭前日には、初めてレセプションを開催。アパレル企業やプレス関係者と学生たちとの交流の場になったそうです。

長い歴史のある伝統的なファッションショーでありながらも、新たな取り組みで進化していく文化服装学院の文化祭にこれからも注目です。

参考:文化服装学院 文化祭のショーに1万2000人が来場

東京都の若手デザイナー支援を受ける5組を発表

出典:FASHIONSNAP

東京都による若手デザイナー支援事業「Fashion Designers Accelerator Tokyo」が、販路開拓支援を受けるデザイナーを発表しました。

デザイナーには、「Kana Kawasaki(カナ カワサキ)」の川崎加奈氏、「MAISON ALTERNATIVE(メゾンオルタナティブ)」の新谷紘孝氏、「AYÂME(アヤーム)」の竹島綾氏、「offline.(オフライン)」の中里昌男氏と柿沼昌一氏、「tactor(タクター)」の山本奈由子氏の5組が選ばれました。

同事業は2022年にスタートした、国内外で活躍できるファッションデザイナーの育成を目指す東京都の取り組み。市場調査や商談ノウハウなどに関するセミナーとワークショップを行う「意識啓発プログラム」と、都内ポップアップストアでの「販路開拓支援」の2本柱で構成されています。

選出されたデザイナーには、2024年秋冬コレクションの販売促進奨励金として上限50万円が支給されます。また、来年3月には5ブランドの合同展示会を開催予定。

都がこのような取り組みを実施することで、ファッション・アパレル業界の社会的な地位向上に繋がれば良いですね。

参考:東京都が若手デザイナーの育成事業の対象者を発表 「タクター」など5組を選出

CLANE新宿ルミネ2店リニューアルオープンの売り上げが最高記録

出典:WWD JAPAN

「CLANE(クラネ)」新宿ルミネ2店が9月7日にリニューアルオープンし、1日の売り上げが新宿ルミネ2店の過去最高記録となる3760万円を達成しました(事前予約販売分も含む)。

これは、この時期の1日あたりの売り上げの30倍以上。あらかじめ組んでいた予算に対して、倍以上の数字だったそうです。

「CLANE」の店舗リニューアルは、2016年の初店舗オープン以来初めて。白を基調とした内装から、木目調の素材やウォームカラーなどを取り入れた温かみのある空間に生まれ変わりました。

リニューアル当日には、限定アイテムだけでなく先行販売も。代表の松本恵奈氏も店舗に立つことで集客にも注力しました。

2024年には京都と福岡に新店をオープン予定で、全6店舗体制となる予定の「CLANE」。新宿店と同時に表参道ヒルズ店もリニューアルしているので、そちらにもぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

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参考:新宿ルミネ2の「クラネ」が単日売り上げ3700万円 改装オープンで


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三谷温紀(READY TO FASHION MAG 編集部)

2000年、埼玉県生まれ。青山学院大学文学部卒業後、インターンとして活動していた「READY TO FASHION」に新卒で入社。記事執筆やインタビュー取材などを行っている。音楽、ドラマ、食、本などすべてにおいて韓国カルチャーが好き。