ファッション・アパレル業界で働く人はもちろんのこと、買い物をする中でも目にすることがある小松マテーレ株式会社という名前。

小松マテーレ株式会社がどのような事業を展開する企業かご存じでしょうか?

今回は小松マテーレ株式会社のビジョンや展開する事業、福利厚生や採用情報などをご紹介します。

小松マテーレとはどんな会社?

小松マテーレ

小松マテーレ株式会社は、1943年創業の石川県能美市を拠点とするテキスタイル・化学素材メーカーです。合成繊維の染色加工技術を基盤に、テキスタイルを中心とする化学素材の企画開発・製造・販売を行っています。

2022年3月末時点でグループ企業を含む社員数は1105人(単体797人)、連結売上は約314億4900万円。その独自の加工技術からつくられるテキスタイルは、国内外のファッション・アパレル企業・ブランドに支持されています。

(参考)
テキスタイルメーカーとは?概要や仕事内容を解説|アパレル業界業種ガイド

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小松マテーレのビジョン・価値観

コーポレートスローガンは「Art in Technology」。日本語では「美しい技術」と意訳され、これまで培った化学素材加工技術を背景としたあらゆる企業・ブランドの感性に訴えうるものづくりの実現という心意気が込められているそうです。

社名にある「マテーレ(MATERE)」は、素材を意味する「マテリアル(material)」と繰り返しを意味する接頭語の「Re」を組み合わせた造語。繊維加工を専業とする企業から化学素材領域を広く取り扱う企業へと発展しようとする意思が込められているそうです。

小松マテーレの沿革

小松マテーレ株式会社は1943年、繊維素材・テキスタイルの精練・染色加工業を専業とする小松織物精練染工株式会社として設立されました。1958年にナイロン織物の加工を開始して以降、さまざまな繊維素材の加工・開発・製造を手がけています。

1963年には、小松製錬株式会社に社名変更。1978年に東京証券取引所第二部上場し、1980年には東京・大阪証券取引所第一部銘柄に指定されました。

国内外の企業と繊維素材の共同開発を行いながら発展を続け、2003年には世界最大級の服地見本市のプルミエール・ヴィジョンに初出展、2013年には優れたテキスタイルを製造した企業に与えられる「PVアワード」のグランプリを日本企業で初めて受賞しています。

衣料用の繊維素材・テキスタイルの企画開発・製造する傍ら、幅広い分野の資材の加工・開発・製造にも着手。創業75年の節目となる2018年には第3次創業の機会として、小松精練株式会社から現在の社名である小松マテーレ株式会社に社名を変更しています。

小松マテーレの事業内容

小松マテーレの主な事業は、創業以来展開してきた「衣料ファブリック」事業です。蓄積されたノウハウからファッション・アパレルアイテム用テキスタイルはもちろん、特殊機能素材を応用したスポーツ衣料用、ユニフォーム用テキスタイルなど各種テキスタイルの開発・製造・販売を行っています。

加えて、それらの素材を用いたファッション・アパレルアイテムなどの製品の企画・提案・製造・販売・ODMを行う「製品部門」事業も展開。

さらに、素材開発技術を応用したインエリアや車輌内装材、医療・福祉、電材などの幅広い分野を手がける「資材ファブリック」事業、炭素繊維や染色工場の廃棄材をリサイクルした発泡セラミックス建材などの「先端材料」事業といった幅広い事業展開を行っています。

小松マテーレの最近の動向

テキスタイルの製造・販売を主力としていた小松マテーレですが、近年では製品部門にも力を入れており、2021年6月に本社横に工場直販型ファクトリーショップmono-bo(モノーボ)をオープン。あわせて、アップサイクルをキーワードとする新ブランド「mate-mono(マテモノ)」をローンチしています。

「mate-mono」は製造過程で発生する端切れなど、廃棄素材の特性をいかしたものづくりが特徴。端材が出ないような裁断、製品染め(糸や生地ではなく縫製・構築された製品の状態で染色する加工方法)を用いることによる色別余剰在庫の削減、加工の効率性を上げるための無縫製成形など、小松マテーレが蓄積してきた技術がいかされています。

サッカー場に敷かれる芝生養生シート用のメッシュ素材を応用した“すけるバッグ”、屋外スタジアムの観戦シートに使われる合成皮革を用いた“つよいバッグ”、遮光カーテンの生地でつくった“ひかるバッグ”など、シンプルなネーミングと独自素材からなるバッグを展開しています。

ECサイトを構えつつ、全国各地の商業施設にてポップアップストアを出店しており、その販路を広げています。

小松マテーレの求人情報

弊社が運営するファッション・アパレル業界特化型の求人プラットフォーム「READY TO FASHION」でも、小松マテーレ​​株式会社の求人を公開しています(2023年4月時点)。

新卒では、技術系(研究・生産技術、設備エンジニア、システムエンジニア)、営業系(企画営業、商品企画・デザイナー)、管理系(管理運営、営業・生産事務)の3系統を募集。営業系と管理系は、入社後の研修を経て配属部署を決定されます。

また、オンライン会社説明会でも人事の方がその点についても説明してくれていますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

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秋吉成紀(READY TO FASHION MAG 編集部)

ライター・編集者。1994年東京都出身。2018年1月から2020年5月までファッション業界紙にて、研究者インタビューやファッション関連書籍紹介記事などを執筆。2020年5月から2023年6月まで、ファッション・アパレル業界特化型求人プラットフォーム「READY TO FASHION」のオウンドメディア「READY TO FASHION MAG」「READY TO FASHION FOR JINJI」の編集チームに参加。傍ら、様々なファッション・アパレル関連メディアを中心にフリーランスライターとして活動中。

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