WEBエンジニアの概要から、業務内容、求められるスキルや素質、必要/有利な資格、キャリアプラン、求人情報までを紹介します。

ファッション・アパレル業界の職種を徹底解説する連載シリーズ「アパレル業界職種ガイド」。

ファッション・アパレル業界への就職・転職を検討されている方は必見です。

WEBエンジニアとは?

WEBエンジニア

WEBエンジニアとは、WEBサイトで使用するWEBアプリケーションの設計・開発・保守を担う職種です。

昨今GAFA(Google, Amazon, Facebook, Apple)の台頭により、注目されている職種になります。WEB業界自体はインターネットが一般的になった約20年程の歴史しかないまだまだ若い業界ですが、今後さらにその職能の重要性は高まるとみられます。

そもそもWEB業界は一般的な定義として、「インターネットを通じてサービスの提供を行う企業が集まる業界」を指します。IT業界と混同されることがありますが、IT業界は「インターネットに関連する全ての企業が集まる業界」を指しており、IT業界に内包されるかたちでWEB業界が存在しています。

現在はWEB業界に限らず、 WEBエンジニアの活躍機会はファッション・アパレル業界でも増えつつあります。

WEBエンジニアは開発に限らず、安定的な稼働を支えるための保守・運用も業務に含まれるため、大別すると、3つの職種に分かれています。

1つ目が、html(※1)やcss(※2)などWEBアプリケーションを使用するユーザーが見える部分を作成するフロントエンドエンジニア。

2つ目は、Ruby(※3)やphp(※4)などを使用してユーザーが使う機能を作成するバックエンドエンジニア。

3つ目は、IT関連業務におけるインフラストラクチャ(英語で”基盤”という意味)を保守・運用を行うインフラエンジニア。

WEBエンジニアとして、フロントエンドエンジニア・バックエンドエンジニア・インフラエンジニアそれぞれについて説明していきます。

(※1)html・・・HyperText Markup Languageの略で、WEBサイトの構造をつくるために使うプログラミング言語のこと
(※2)css・・・Cascading Style Sheetsの略で、htmlなどで記述された文書構造全体の体裁・スタイルや文字の大きさなどの修飾方法を指定するためのプログラミング言語のこと
(※3)Ruby・・・WEBアプリケーションのシステムを作成するためのプログラミング言語のこと
(※4)php・・・ユーザーがアクセスしたタイミング・状況に応じて表示内容が変わる動的なWEBページの作成に適したオープンソースの汎用プログラミング言語のこと

・フロントエンドエンジニア

フロントエンドエンジニアとは、WEBサービスでユーザーが見える部分をつくる職種のことです。一般的に普段目にしているWEBサービスはこのフロントエンドエンジニアが作成していると思っても良いでしょう。フロントエンドエンジニアは主にWEBデザイナーが考えたWEBサービスのデザインを忠実に再現しつつ、加えて画像を表示させるアニメーションを実装することなどが主な仕事です。

・バックエンドエンジニア

バックエンドエンジニアはフロントエンドエンジニアと異なり、ユーザーからは見えない機能を実装する職種のことです。バックエンドエンジニアが開発するものとして、ECサイトなどでの商品検索機能・在庫数表示や、クレジットカード決済機能などが挙げられます。

・インフラエンジニア

WEBエンジニアにとってインフラストラクチャとは、サーバーやシステム全般の運用、またフロントエンジニア・バックエンドエンジニアが円滑に開発できる環境のことを指します。インフラエンジニアはその名の通り、そのインフラを支えるエンジニアとなります。WEBサービスも大規模になると保守・安定した運用が非常に重要になってきます。その中核を担うのがインフラエンジニアです。

特にファッション・アパレル業界のWEBエンジニアは、①店舗で登録した顧客情報と自社ECの連携、②店舗・倉庫間の在庫管理の2点がとても重要となっており、上記3種類の中では、データベース作成などに特化しているインフラエンジニアやバックエンドエンジニアが占める割合が多い傾向にあります。

よくWEBエンジニアとSE(システムエンジニア)が混同されますが、WEB開発企業に所属するのはWEBエンジニア、SIer(エスアイヤー)に所属するのがSEとなります。

SlerとはSystem Integratorの略で、システム開発会社のことを指し、主に企業から依頼を受けて大規模な業務支援システムの構築を行います。開発する案件も大企業の大規模システム改修などが主となっています。一方でWEB開発企業は年齢層が若く自由な働き方が多いのが特徴です。

また、SEとWEBエンジニアの違いとして業務の進め方が挙げられます。一概には言えませんが、業務に取り掛かる前に決めた開発内容を変えずに進行するのがSE。開発途中で試行錯誤を繰り返し、内容を変更しつつ進行するのがWEBエンジニアとなります。

WEBエンジニアの仕事内容

WEBエンジニア

WEBエンジニアが担当する業務は、要件定義からはじまり、開発・コーディング、運用・保守などがあります。企業・ブランドなどによって、その担当する業務範囲は異なります。

ここではその一部をご説明します。

要件定義

新しいWEBサービスや新機能を追加する際にまず必要なのは要件定義です。新規開発に取り掛かる前に、要望や必要な機能を整理することがWEBエンジニアには求められます。

要件定義は顧客から依頼されて新しいWEBサービスを作成する際や、既存のWEBサービスに新機能を追加実装する際に行われます。基本的に包括的な判断が求められるので、WEBエンジニアを取りまとめるプロジェクトマネージャーやチームリーダークラスなどの企業の経営陣が参加して行うことが多いです。

商業的な面では経営陣からの提案を軸に行いますが、技術的な障壁に関してはWEBエンジニアからの意見が求められますので、参加するWEBエンジニアには開発能力に加えて、コミュニケーション能力・交渉能力が求められる場面であります。

開発・コーディング

要件定義で決定した仕様を基に実際に開発・コーディングを行います。コーディングとは、プログラミング言語を用いてコンピュータに対する指示=ソースコードを記述していく作業のことです。

開発を行う際には仕様書と呼ばれる要件が記載された書類に沿って開発を行います。仕様書のフォーマットは企業によって異なりますが、ソースコードの管理に関しては一般的にGit(※5) / Github(※6)を用いて行います。

開発を行っている最中でもクライアントや社内の方針変更により、仕様が変更になることも珍しくありません。WEBエンジニアには変化に柔軟に対応できる能力も必要となってきます。

(※5)Git・・・ソースコードなどに関する可逆的な変更履歴を管理するシステム=バージョン管理システムのこと
(※6)Github・・・Gitで管理されるソースコードを複数人で共有するサービスのこと

運用・保守

WEBサービスを作成するだけでは完成ではなく、WEBサービスの運用管理・保守がとても重要になってきます。エラーなどの不測の事態があった際の復旧作業だけでなく、常日頃からユーザーの利便性を高めるためにサイト表示速度を向上するため改善を行ったり、社内で手動で行われている業務をプログラミングを用いて自動化するなど、業務は多岐に渡ります。

また、ベンチャー企業など比較的小規模の企業になればなるほど、WEBエンジニアには開発能力だけではなく、サーバー・OS・ネットワークなどインフラ周りのスキルも必要になってきます。

WEBエンジニアに求められるスキル・素質

WEBエンジニア

WEBエンジニアには当然、各種プログラミング言語を用いるための知識や経験、技術力が求められますが、ここではその他にWEBエンジニアに求められるスキル・素質を紹介します。

探究心

WEBエンジニアに求められる能力としてまず挙げられるのは、新しい技術やトレンドに対する探究心です。WEBエンジニア業界の技術は日々革新しています。現状に満足せず、常に高いモチベーションで新しい技術を習得する姿勢がある方にはWEBエンジニアが向いていると言えるでしょう。

論理的思考能力

論理的思考能力も非常に重要です。WEBエンジニアの業務は、細やかな要素を1つ1つを組み立てていくパズルと似ています。そのため、大きな課題・問題を分解して考えられる論理的な思考力が必要となります。

WEBエンジニアになるために必要/有利な資格

資格

WEBエンジニアになるために必要な資格はありません。ですが、就職や転職をする際に有利な資格はあります。その代表的な資格の一部をご紹介します。

基本情報技術者試験・応用情報技術者試験

WEBエンジニアとして活躍する上で有利な資格として代表的なものが国家試験である、基本情報技術者試験・応用情報技術者試験です。

情報処理技術者試験は経済産業省が情報処理技術者としての知識・技能が一定以上の水準であることを認定している試験なので、独学でまだサイト制作などの実績がない方などは、本資格を持っていると有利ではあります。

【応募サイト】
基本情報技術者試験・応用情報技術者試験

WEBエンジニアになるためのキャリアプラン

採用条件

WEBエンジニアになるための主要なキャリアプランとして2つの方法があります。

1つ目はプログラミングスクールに通い最低限のスキルを身に付け、WEBエンジニアとして就職する方法です。どこから勉強したらわからない方などには、プログラミングの基礎から学べるためおすすめの方法と言えるかもしれません。プログラミングスクールによって方針やカリキュラム、受講費用などが異なります。自身が習得したいスキルや条件を照らし合わせながらの見極めが必要でしょう。

2つ目は独学でプログラミングを学習してWEBエンジニアとして就職する方法です。現在インターネット上にあるプログラミングに関する情報は充実しているため、独学で基礎的なスキルを習得することも不可能ではありません。独学なので実績をつくれないという方もいらっしゃいますが、企業のインターンシップなどに参加して、独学で培ったスキルを試してみるのもいいでしょう。

いずれにせよ、WEBエンジニアという職種には、フロントエンドエンジニア・バックエンドエンジニア・インフラエンジニアの大きく3種類があるので、横断的に最低限必要なプログラミングの基礎知識を学習した上で、自身が将来的にどのようなエンジニアになりたいのかを考える必要があるかもしれません。

特にファッション・アパレル業界でWEBエンジニアとして就職するためには、新しいビジネスにチャレンジしていく姿勢が大切です。

IT業界と異なり、ファッション・アパレル業界には世の中にITが浸透するずっと前から、店舗でお客さんと接してきた経験や購買傾向に関するリソースが蓄積されています。ことファッション・アパレル業界のWEBエンジニアに関しては、WEBサービスをただ作成・運用するだけでなく、既存のリソースを活用して新しいオンライン事業を牽引していく能動的な姿勢が要求されるでしょう。

WEBエンジニアの求人一覧

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【参考文献】
「ファッション辞典(第4版)」(大沼淳、萩村昭典、深井晃子 監修、文化出版局、1999)
「増補新版 図解服飾用語辞典」(杉野芳子 編著、ブティック社、2003)
「1秒でわかる!アパレル業界ハンドブック」(佐山周、大枝一郎、東洋経済新報社、2011)
「ファッション業界大研究[第2版]」(ファッション&ソフトマーケティング研究会 編著、産学社、2019)
「ファッション業界大研究【改訂版】」(オフィスウーノ 編、産学社、2008)
「アパレル素材企画 プロフェッショナルガイド」(野末和志、繊研新聞社、2019)
「役に立つアパレル業界の教科書」(久保茂樹、文芸社、2016)


d.t.(株式会社READY TO FASHION エンジニアチーム)

株式会社READY TO FASHIONにて、2020年よりチーフWEBエンジニアとして勤務。READY TO FASHIONサイト全体の開発・運営・保守を担当。

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