アパレル業界を目指す方、また現に働いている方のために、アパレル業界の最新動向を知ることができるニュースをピックアップする月刊連載企画「編集部が気になるアパレル業界ニュース」。

今、アパレル業界ではどんなトピックがホットなのかを知ることで、企業選びや職種選び、面接対策などで役立つこと間違いなしです!ぜひご覧ください。

「TOKYO BASE」スーパースターセールス制度の受賞者が過去最多に

出典:スターセールス34名誕生、過去最多人数!(TOKYO BASE)

「TOKYO BASE(トウキョウ ベース)」で導入されている「スーパースターセールス制度」において、同制度を開始した2016年以来、同社が定める売上基準を達成した人数が過去最高の(2023年2月〜7月期)34人に上りました。

今期、基準を達成した社員数が伸びた要因としては、新型コロナウイルスが5類感染症に移行したことによって実店舗に客数が戻ってきたこと、インバウンドが回復してきたこと、顧客作りの強化などが挙げられるとのこと。

そもそもスーパースターセールス制度とは、個人の年間売上が7000万、8500万、1億、1億5000万円、それぞれの水準を満たした社員に売上の10%を給与として還元する独自の制度です。販売職からマネジメント職へのキャリアアップだけでなく、営業に特化した人材のキャリアステップ形成の実現や、アパレル業界での販売職の社会的地位向上のために作られました。

もともと結果主義を採用していることでも知られている同社。今後もアパレル業界にどのような影響を与えていくのか注目したいですね。

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「Mame Kurogouchi」毎日ファッション大賞受賞、ユニクロコラボ最終章の発表も

出典:2023 年(第41 回)毎日ファッション大賞 受賞者決まる(PR TIMES・毎日新聞社)

ファッションという文化活動のなかで優れた人や団体を顕彰する、毎日新聞社主催の毎日ファッション大賞で「Mame Kurogouchi(マメ クロゴウチ)」の黒河内真衣子氏が選ばれました。

毎日ファッション大賞は、毎日新聞の創刊110周年を記念し1982年に創設されました。過去には、「COMME des GARÇONS(コム デ ギャルソン)」の川久保玲や「UNDERCOVER(アンダーカバー)」の高橋盾らが大賞を受賞。昨年は、「KENZO(ケンゾー)」のアーティスティックディレクターと「ヒューマン メイド(HUMAN MADE)」のデザイナーを務めるNIGO®が大賞を受賞しています。

黒河内氏は文化服装学院卒業後、三宅デザイン事務所を経て2010年に自身のブランドを設立。2014年には第32回毎日ファッション大賞新人賞、資生堂奨励賞を受賞しています。

大賞に輝いた黒河内デザイナー率いる「Mame Kurogouchi」は、2021年から始動したユニクロとの人気コラボ「Uniqlo and Mame Kurogouchi」を各シーズンごとに発表しており、直近ではそのコラボ商品の最終章を発表したことでも話題になりました。今後の「Mame Kurogouchi」にも期待が高まります。

服飾専門学生が気になるインフルエンサーランキング

出典:服飾系専門学校生の意識 参考にするインフルエンサー1位はあさぎーにょさん(繊研新聞社)

繊研新聞社が服飾系専門学校の学生を対象に「ファッション意識調査」を行いました。

調査結果によると、「フォローしているインフルエンサー」ランキングでは、YouTuberでありファッションブランド「poppy(ポピー)」のディレクターでもあるあさぎーにょさんが2年連続で1位となったようです。

ファッション業界に関係する人物では、「PAGEBOY(ページボーイ)」の販売員、広報を経てブランドディレクターに就任したHinechiさんや、あさぎーにょさんと同じく「poppy」のパタンナーで自身のブランドも展開する榎本紀子さんがランクイン。その他にはモデルや俳優、タレント、歌手など幅広い分野からランクインする結果となりました。

また、「ファッション商品の購入やスタイリングの参考にするSNS、情報源」の項目では1位がインスタグラム、2位は昨年よりポイントを上げたピンタレストという結果に。みなさんは普段、どんな人や情報からファッションの情報を入手したりインスピレーションを受けたりしていますか?

サマソニ2023開催【WWDスナップ】

出典:【スナップ】「サマソニ 2023」1日目 下半身にボリュームを持たせる“進化系Y2K”(WWD JAPAN)

毎年8月に千葉と大阪で開催される国内最大級の都市型ロックフェスティバル「SUMMER SONIC 2023」が8月19日に開催されました。「サマソニ」の愛称でも知られる本フェスティバルですが、今年は史上最速で全種のチケットが完売したそうです。

そんなサマソニの来場者を「WWD JAPAN」がスナップ。2日間に渡って行われた同フェスティバルでは、両日ともにY2Kのムードを取り入れたスタイリングが目立ったよう。
WWD JAPANでは、フジロックでの来場者スナップの記事も公開されています。1日目にはフットボールのゲームシャツがトレンドとして取り上げられており、やはり今のファッションシーンではY2Kがメインストリームとなっていますね。今後も見逃せないトピックです。

アントワープ出身の注目を集めるデザイナーによる新ブランド「TSTS」がデビュー

出典:アントワープと東京のテイストを融合、日本人デュオによるブランドがデビュー(FASHION SNAP)

佐々木拓也氏によるメンズブランド「TSTS(ティーエスティーエス)」が2023〜24年秋冬からデビューしました。

佐々木氏は1990年生まれで、高校卒業後に文化服装学院とベルギーのアントワープ王立国立芸術アカデミーでファッションデザインを学びました。

その後、26歳で帰国したのち、「Sacai(サカイ)」でのインターンや「Taiga Takahashi(タイガ タカハシ)」の立ち上げを経て、学生時代から交友があるパタンナーの井指友里惠氏とともに2022年に「TSTS」を設立しました。

ブランド名はデザイナーのイニシャルの繰り返しと、商品化前のテストサンプルの意味を掛け合わせた「TAKUYA SASAKI TEST SAMPLES」の略。デビューコレクション「TSTS PROPAGANDA」では、「緊張と緩和」や「2面性」といったキーワードを掲げています。

これまでは展示の設営や各所への連絡を佐々木氏自身が行っていましたが、24年春夏シーズンからPRスタッフを採用し、ブランドとして本格的に始動。取り扱いも3店舗から5店舗に増やしています。

アパレル業界が注目するデザイナーズブランドは業界に新たな風を巻き起こすのでしょうか。インスタグラムでもぜひチェックしてみてほしいです。

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三谷温紀(READY TO FASHION MAG 編集部)

2000年、埼玉県生まれ。青山学院大学文学部卒業後、インターンとして活動していた「READY TO FASHION」に新卒で入社。記事執筆やインタビュー取材などを行っている。音楽、ドラマ、食、本などすべてにおいて韓国カルチャーが好き。