アパレル 新卒 説明会

株式会社READY TO FASHIONは、2月16日(水)~18日(金)、 2月24日(木)の日程で、2023年卒業予定の学生向けオンライン合同説明会イベント「READY TO FASHION LIVE」を開催しました。

「READY TO FASHION LIVE」では、ファッション・アパレル業界の業種や職種、仕事内容について、人事の方が求める人物像などに関するお話を聞くことができるトークセッション・質疑応答を実施しました。

2月18日(金)の回では、株式会社エレメントルール、株式会社ビショップの2社がご参加。当日の様子をレポートいたします。

参加企業概要

株式会社エレメントルール

当社は2017年、東証一部上場企業『アダストリア』の100%出資子会社としてスタートしました。BABYLONE・BARNYARDSTORMに加え、2018年春より高感度層のお客様に向け、Chaos・Curensologyを新たにオープン。現在は2019年にデビューした新ブランドEzickとジュエリーブランドのPAS TIERRAを加え、計6ブランドを展開しております。

株式会社エレメントルール

株式会社ビショップ

当グループは、1979年に神戸でインポーターとして生まれ、人々の暮らしの中で永く親しまれる服や日用品を紹介してきました。小売業を展開する(株)ビショップ、企画製造・卸業を展開する(株)ボーイズ、(株)アンフィル。業態や取り扱う商品は違えど、日常に溶けこむ上質な商品をお客様にお届けしたいというのが、グループ全社共通の思いです。モノづくりに真摯に向き合いたい、また、定番品として長く愛されるだろうシンプルで機能的で、上質なアイテムをお客様に届けたい。そんな思いを共有できる人材を求めています。

株式会社ビショップ

相手に対するまなざしと謙虚なプロ

──最初のテーマは「2社が大事にしていることは〇〇だ」。この〇〇に入るキーワードを3つをそれぞれお話いただければと思います。

エレメントルール・菅野:私たちエレメントルールが大事にしているのは、「お客様への誠実なまなざし」「商品への確かなまなざし」「自分への優しいまなざし」の3つのまなざしです。

中でも、お客様への誠実なまなざしを特に大事にしています。売り上げを取らなくてはと必死になり、とにかくお客様にブランドをオススメしようとすることはよくあることかと思いますが、お客様のことを知らずに一方的に話かけてもなかなか売り上げには繋がりません。大切なことはお客様をよく観察して、お客様のニーズを引き出すために会話をして信頼関係を築いていくことです。

1つエピソードをご紹介させてください。最近、もともと配属されていた店舗に応援というかたちで数日間お仕事をさせていただいたのですが、店舗スタッフを通じて私が来ることを知ってくれた当時のお客様がお店に会いにきてくださったんですね。この時、お客様と誠実に向き合い持てる最大限のおもてなしをすること、お客様への誠実なまなざしを持つことの大切さをあらためて感じました。

企画生産チームは商品への確かなまなざしを大事に商品づくりを妥協しません。ほかの全社員についても、まずは自分が楽しむところからお客様に満足してもらう思いで働いているため、自分への優しいまなざしを忘れていません。

ビショップ・余田:ビショップが大切にしていることを3点挙げさせていただいております。

1つは「everyday classic」。ファッション・アパレル業界の一般的な企業ではシーズンコンセプトが設定されていることが多いかもしれませんが、ビショップではこのシーズンコンセプトを設定をしていません。あくまで軸足はeveryday classic。最高の普通をベースに、そのシーズンの気分を取り入れて商売しています。このeveryday classicは商品構成から店舗デザインまで全てにあらわれています。

商品も定番品が多く、店頭に立つ社員はあえて3〜5年着用しているアイテムを着て接客をします。経年変化ででるあじを含めてお客様に商品のご説明するため、そういう点は他社にはなかなかない弊社の魅力かなと思います。

2つ目は「接客─謙虚なプロ」。謙虚なプロというキーワードを挙げて、ビショップでは接客に力を入れています。ビショップの商品はパッと見だけでは良さが伝わりづらいアイテムも少なくありません。本当にベーシックなものになるため、商品の背景を知ってはじめて魅力が伝わることが多いんです。なので、ビショップでは積極的にお客様にアプローチさせていただいておりますし、もちろんお客様に受け入れられる範囲で接客を大切にしています。

最後に大切にしているのが、「実店舗」です。コロナ禍によりオンラインの重要性は高まっていますが、ビショップとしてはオンライン売り上げ比率を高めていこうとは考えていません。皆様が気軽にお出かけできるようになった時に、信頼されるお店づくりをしていきたいと思っております。また、ビショップの商品は素材感や手触り感を特に大切にしています。直接触れる場としても実店舗を大切にしております。

大切にしているのは他者との距離感

──続きまして「会社の雰囲気が分かるキーワードを3つ教えてください」というテーマです。それぞれこちらの内容についてご説明をお願いします。

エレメントルール・菅野:このキーワードを1つ1つご説明させていただきます。まず1つ目は「距離感」です。この距離感は店舗と本社の距離感などのことを指します。最近ではオンラインツールを活用したミーティングも増えています。店舗と本社のスタッフが交流しやすくなったため、積極的な施策づくりをできる距離感の近さがあるかと思います。

2つ目は「フリーアドレス」です。カフェも併設されたいわゆるオフィスらしくないオフィスが弊社の特徴で、社員それぞれの固定席はありません。出社のたび好きな席に座れるようになっているため、ブランド・部署の垣根を超えたコミュニケーションをとれる環境があります。

最後が「家族」。エレメントルールの店舗は4〜5人1チームで運営されています。お客様と誠実に向き合うことで信頼関係が生まれると話しましたが、ある店舗でコロナ禍第一波の際にお客様からスタッフを心配したご連絡をいくつもいただいたことがありました。地元ではないところにまた1つ家族ができたような温かみを感じたと、その店舗で働いていたスタッフは話していたのですが、お客様とスタッフ、スタッフとスタッフ、それぞれの関係性で家族のような愛がある会社ということで、家族というフレーズを選ばせていただきました。

ビショップ・中島:ビショップは、「お客様と販売員との距離感」「店舗と本社との距離感」「商品愛」の3点を挙げています。

私たち自身ビショップの商品が好きなこともあり、店舗でおすすめさせていただいていますが、人となりのところまでお話していくとお客様も打ち解けてくださりすごく盛り上がることもあるんです。お客様との距離感が近いなと感じております。

店舗と本社との距離感も同じく近いように思います。店舗からの意見を踏まえて本社が施策を決定するような連携がすごく多いため、圧力を感じずにいい関係をつくれているのかなと思います。

最後の商品愛。私の場合は休みの日でもビショップの服をよく着ています。店舗でそのブランド商品に着替えて店頭に立つという他社様のお話を聞くこともありますが、ビショップのスタッフは私が知る限りいないですね。本当にどのスタッフも商品愛が強いなと思い、このキーワードを挙げさせていただきました。

今後5年で取り組むこととは

──続いては、「今後5年間でどのような事業に注力していきますか?」という質問です。こちらについてもそれぞれお答えいただければと思います。

エレメントルール・菅野:今後はよりお客様に向けたサービスを提供していきたいと考えています。新しいお客様はもちろん獲得していきたいため、新規ブランドづくりにもちろん取り組んでいく予定です。設立4年目の「Chaos(カオス)」の場合、認知拡大に伴ってSNSでは「#カオス沼」というタグも増えて、熱狂的なファンを獲得し始めています。

そういった情熱を持ってくださるお客様に対して、よりパーソナルに寄り添ったサービスをできるよう、来店予約システムやオンライン接客の導入など、より1人1人にじっくり対応できるような施策に取り組んでいきたいと思います。

ビショップ・余田:弊社は今後もブランドコンセプトの軸足をブラさず、今のスタイルを続けていくことを大切にやっていこうと思っています。

いまでこそSDGsなどの環境負荷の軽減がキーワードになっていますが、ビショップではもともとワンシーズンで着て終わりではない長く愛せる商品を提供し続けることを大切にしてきていたので、今後も変えずに続けていきたいと思います。

そして、神戸を拠点に発信し続けること。もちろんファッションの中心は東京だと思います。ただ、すべてが東京に集中されていく中で、あえて東京以外の場所から何かを発信していくことも大切だと考えています。

我々は神戸発祥の会社になるため、神戸からいろんなことを発信していきたいなと。神戸を拠点にいろんな業種の方とコラボをして盛り上げたり、ただ商品を売るのではなく、お店やロケーションならではの雰囲気や世界観を伝えていきたいですね。

選考で見るポイントは〇〇だ

──次の質問は「皆様はどのような理由で同社への入社を決められたのか?」です。入社の決め手について、ぜひお聞かせください。

ビショップ・中島:もともと私は学生の時からビショップの商品が好きでずっと着ていたんです。学生時代に受けた接客がすごく印象的で、自分もそんな風に販売をしてみたいと思い入社を決めました。

エレメントルール・菅野:私は学生時代、親会社のアダストリアでアルバイトをしていました。大学時代はずっとアルバイトしていたのですが、自分が年齢を重ねていく中でさらなる成長をしたいと思うようになりました。エレメントルールは大人向けのブランドを展開しているため、自分自身も長く楽しんでいける会社かなと思い、入社を決意しました。

──次は「選考においては特にどのようなことに注視しているのでしょうか?」という質問をいただいております。

ビショップ・余田:まず1つは、販売職としてキャリアをスタートさせることになるため、第一印象よくコミュニケーションを取れるかどうかを大切にしています。

もう1つは、ご自身の言葉で語っていただくこと。選考となると皆様暗記してきたことをお話される方もいるかもしれませんが、ご自身のありのままの言葉で面接官と会話をしていただけるといいなと思っていますね。

エレメントルール・菅野:まずはぜひ皆様の好きなスタイリングを見させていただけたらと思います。加えて皆様のやりたいことや将来の夢など、情熱を聞かせていただきたいです。熱い思いをお待ちしております。

──続いて「入社前に勉強しておかなければならないことはありますか?」という質問をいただいております。

エレメントルール・菅野:正直ありません。学生の皆様には学生時代にしかできないことがあると思うので、たくさんのご友人との時間だったり、学校での時間を過ごしていただけたらなと思っております。ただ、入社すると販売員という立場になるため、お客様としての立場を忘れてしまうこともあるかもしれません。なので、強いてできることとしては、お客様という立場で今のうちにいろんなショップ店舗に足を運び、接客を受けていただくことかなと思います。

ビショップ・余田:弊社でもまさに菅野様が仰られたことと同じことを皆様にお願いしています。特に勉強しないといけないことはないですが、お客様として楽しみながら、アパレルはもちろん、カフェやレストラン、ホテルなどで色んなサービスを体験していただくと、入社後にも生きてくるのではないかと思いますね。

髪色、キャリア、転勤…気になる入社後のこと

──最後は「服装や髪色のルールはどのようになっていますでしょうか?」という質問をいただいております。

ビショップ・余田:細かなルールは特にありません。弊社商品であることはもちろんですが、弊社は定番商品が多いため毎年シーズンごとの新作を着なくてはいけないというわけでもありません。1つは今シーズンの店頭にあるものを着ていてほしいですが、他社よりルールは少しゆるいかと思います。

髪型については清潔感があれば問題ありません。ただ、お客様の年齢層が幅広いため、派手すぎる髪色はご遠慮いただいております。男性については、清潔感ある範囲内で髭もokです。いずれにせよ、ご自身で身だしなみのベストを考えて店頭に立っていただきたいです。

エレメントルール・菅野:弊社も配属ブランドの商品を着ていただくことがベースです。ブランドごとの世界観があるため、ブランドにあったスタイリングをしていただきつつ、個性を大事にして欲しいですね。メイクや髪色については自由に楽しんでいるスタッフが多いかもしれません。頭の先からつま先までがスタイリングかと思うので、ブランドのコンセプトを意識しつつ楽しんでいただきたいですね。

──続いて、「キャリアパスについて教えていただきたいです。」という質問をいただいております。新卒でご入社された方の実例なども交えてご回答いただけると幸いです。

エレメントルール・菅野:キャリアバスに関しては社内公募で幅広い職種にキャリアチェンジできる会社になっています。もちろん適正を個別見ていくことになりますが、自由度は高いと思います。

ビショップ・余田:最初は店頭で販売の勉強をしていただきますが、店頭販売職に関しては年1回の昇給に応じてグレードが上がっていきます。ロールモデルとしてはそこから店長を目指していただくことにはなりますが、平均年1〜2回の社内公募があるため、EC運用やバイヤーなどにもキャリアチェンジしていただけます。勤続年数などの条件は特にないため、入社後1年で商品管理部門に転属された方もいますね。

──続いて、「転勤について教えていただけますでしょうか?」という内容をいただいております。

エレメントルール・菅野:弊社には地域限定職と総合職の2つの雇用区分があり、総合職ですと引っ越しを伴う異動がございます。地域限定職に関しては、原則現住所などから通える範囲内での勤務となります。弊社の店舗を展開しているエリアは基本的に政令指定都市で、中でも駅直結ビルや百貨店に多いため、山奥に転勤になるということはありません。また、親会社のアダストリアもあるため、引っ越し費用や引っ越し一時金、家賃補助などのサポートは豊富です。

ビショップ・余田:弊社は総合職と販売職などと別れていないため、全員が転勤対象にはなりますが、転勤にあたっては家賃補助、引っ越し費用負担、支度金の支給等のサポートご用意しておりますし、気軽にぽんぽんと転勤させることはありません。

転勤することで早くステップアップできそうな方にお声かけするため、前向きに捉えていただけると嬉しいですね。転勤後も数年後にはもとの勤務エリアに戻ってきていただく予定ですし、個人の家庭環境などの事情を勘案しながら決めていくので、そこまで不安を抱かないでいただいても問題ありません。

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秋吉成紀(READY TO FASHION MAG 編集部)

ライター・編集者。1994年東京都出身。2018年1月から2020年5月までファッション業界紙にて、研究者インタビューやファッション関連書籍紹介記事などを執筆。2020年5月から2023年6月まで、ファッション・アパレル業界特化型求人プラットフォーム「READY TO FASHION」のオウンドメディア「READY TO FASHION MAG」「READY TO FASHION FOR JINJI」の編集チームに参加。傍ら、様々なファッション・アパレル関連メディアを中心にフリーランスライターとして活動中。