ラグジュアリーブランド

ラグジュアリーブランドとは?

ラグジュアリー(英:Luxury)とは、「贅沢な、豪華な」などの意味を持つ言葉で、ラグジュアリーブランドは一般的に、高価格帯のアイテムを展開する歴史ある高級ブランドを指します。

ラグジュアリーブランドとハイブランドの違い

ハイブランドは、一般的に高価格帯のアイテムを展開しているブランドを指します。その点において、ラグジュアリーブランドと共通していますが、歴史的側面に違いがあるとされています。

ラグジュアリーブランドに明確な定義はありませんが、例えばヨーロッパ発のラグジュアリーブランドであれば、ブランド創設以来の歴史の中で、王侯貴族との取引実績がある権威性を持つブランドを指すとされています。そういった背景からくる特別感の演出など、ブランディングの方向性の違いもラグジュアリーブランドとハイブランドを分ける基準と言えるかもしれません。

「COMME des GARCONS(コム・デ・ギャルソン)」や「Yohji Yamamoto(ヨウジヤマモト)」「ISSEY MIYAKE(イッセイ ミヤケ)」などの世界的なハイブランドはありますが、日本国内には、ラグジュアリーブランドと称されるブランドはあまり多くはありません

例えば、後述のラグジュアリーブランドの代表例である「LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)」は、2022年に売上高200億ユーロ(2兆8000億円)を突破しており、資本規模からして大きく水をあけられています。加えて、洋装文化に移行してから1世紀程度の本国では、醸成しえる歴史的背景が不足しているかもしれません。ブランドの独自性を突き詰めたブランディングを推し進め、ブランドの絶対的価値を確立できれば、前述のブランドを筆頭に、国内発のラグジュアリーブランドが生まれえるでしょう。

ラグジュアリーとゴージャスの違い

ラグジュアリーと混合される言葉としてゴージャスも挙げられます。

そもそもゴージャス(英:Gorgeous)とは、「豪華な、煌びやかな」などの意味を持つ言葉です。華やかさやきらびやかさを表現する際に使用される言葉で、英語圏では「素敵な、魅力的な」という意味でも使われます。

ゴージャスは、金銭的な価値がないものに対しても使われることがありますが、一方でラグジュアリーは金銭的価値があるものに使われることが多いため、その点でラグジュアリーとゴージャスは使用される場面が異なります。

ラグジュアリーブランドの具体例

LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)

「LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)」は、1854年創業のラグジュアリーブランドです。旅行用トランクから事業を始め、ナポレオン3世皇后のウージェニー皇妃からの発注を受け名声を得ました。後年、模造品と峻別するためにつくられたモノグラムは、現在「LOUIS VUITTON」の象徴として広く知られています。

近年、プレタポルテ(※)コレクションでは、マーク・ジェイコブス (Marc Jacobs)やヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)らが歴任。2023年2月14日にはファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)がメンズ・クリエイティブ・ディレクターに就任することが発表されるなど、業界内外の世界的クリエイターがコレクションを手がけることで、なおもファッション業界での地位を確立しています。

※既製服の意味。日本では一般の既製服と区別して高級品やファッション性の高い規製服を指す。

HERMES(エルメス)

「HERMES(エルメス)」は、フランス・パリに本社を置くラグジュアリーブランドです。1837年に馬具工房として創業して以来、ナポレオン3世やロシア皇帝らの御用達として発展。徐々に鞄や装飾品などを展開するようになり現在に至ります。

モナコ公国公妃のグレース・ケリー(Grace Patricia Kelly)が愛用したことで知られる「ケリー」や、歌手のジェーン・バーキン(Jane Birkin)とエルメス第5代社長の交流から生まれた「バーキン」などの鞄は、ブランドアイコンとして世界中で愛されています。

ラグジュアリーの使用例

A「プレゼントになに欲しい?」

B「そうね、ラグジュアリーブランドのバッグとかかな」


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ラグジュアリーブランドの求人

秋吉成紀(READY TO FASHION MAG 編集部)

ライター・編集者。1994年東京都出身。2018年1月から2020年5月までファッション業界紙にて、研究者インタビューやファッション関連書籍紹介記事などを執筆。2020年5月から2023年6月まで、ファッション・アパレル業界特化型求人プラットフォーム「READY TO FASHION」のオウンドメディア「READY TO FASHION MAG」「READY TO FASHION FOR JINJI」の編集チームに参加。傍ら、様々なファッション・アパレル関連メディアを中心にフリーランスライターとして活動中。

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