インポートブランド

インポートブランドとは?

インポートブランド(英:Import Brand)とは、「インポート(英:Import)=輸入、持ち込む」という言葉の通り、国内に輸入される海外発のブランドのことです。インポートブランドの商品をインポート品と呼ぶこともあります。

インポートブランドとドメスティックブランドの違い

ライセンスブランドのほかにもインポートブランドとしばしば混同される区分として、ドメスティックブランドが挙げられます。

ドメスティックブランド(英:Domestic Brand)とは、「ドメスティック(英:Domestic)=国内の」という言葉の通り日本発のブランドを指します。またドメスティックブランドは、日本出身のファッションデザイナーが手がけている場合が主流です。省略して「ドメブラ」「ドメス」と呼ばれることもあります。

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ブランドの出自が異なるため、インポートブランドとドメスティックブランドは国内外発で使い分けられます

インポートブランドとライセンスブランドとの違い

インポートブランドと混同されるものとしてライセンスブランドという区分がありますが、それぞれ生産責任元によって分けられます

ライセンスブランドとは、企業・ブランドが持つ商標やデザイン、製品、技術の使用・生産・販売に関する権利の使用許諾(=ライセンス)を取得した他企業が展開するブランドです。

ライセンスブランドの大半が海外発ブランドのライセンスを用いているため、インポートブランドと認識されることもありますが、ライセンスブランドは国内の企業が生産・販売していることからインポートブランドに区分されません

また国内市場では同一ブランドでありながら、インポート品とライセンスブランドの商品がそれぞれ存在することも少なくありません。「NIKE(ナイキ)」や「Dolce&Gabbana(ドルチェ&ガッバーナ)」などのブランドでは、鞄や小物、香水などの一部カテゴリについてはライセンスブランドの商品が流通していることもあります

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インポートブランドの主な流入ルート

インポートブランドの流通経路はさまざまで、海外ブランドが直営店などで販売するルートや正規輸入代理店を通じて販売するルート、繊維商社(アパレル商社)や百貨店などが取り揃えるルート、個人ないし小規模事業者が並行輸入するルートなどがあります。

直営店

直営店は海外ブランドが日本法人をたてて運営する店舗です。日本法人を設立できる企業規模が必要になるため、「LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)」などのラグジュアリーブランドやその他のハイブランドが直営店を置いてインポート品を販売しています。

正規輸入代理店

正規輸入代理店とは海外ブランドと独占輸入販売権を契約した日本の企業のことです。貿易・流通を主な事業とする繊維商社(アパレル商社)などが輸入販売権を取得して、正規輸入代理店として日本国内でインポートブランドを販売する場合が一般的です。近年では伊藤忠商事株式会社が「Barbour(バブアー)」の独占輸入販売権を取得したことが話題になりました。

百貨店・セレクトショップ

百貨店やセレクトショップなどを運営するアパレル小売企業が海外ブランドと直接取引をすることでインポートブランドを取り扱うこともあります。一般的にアパレル小売企業は正規輸入代理店を経由してインポートブランドを取り揃える場合がほとんどですが、個別に直接取引をして商品を仕入れることもあります。その際は商品単位で取引されます。

並行輸入

並行輸入とは、正規輸入代理店ではない個人ないし小規模事業者などを含む第三者が販売契約を結ばずに、国外で購入するなどして海外ブランド品を輸入する行為のことをいいます。直営店や正規輸入代理店を経由しないため、正規販売価格とは異なる価格で販売されることや国内未発売商品が販売されることも少なくありません。ただし、正規の保証などを受けられなかったり、模造品がまぎれていることもあるため注意が必要です。

インポートブランドの使用例

A「今度結婚式に参加するかどこかでいいスーツでも買っちゃうかな」

B「インポートブランドの買っちゃいなよ」


そのほかにも知ってそうで知らないアパレル用語を解説しています。ご興味のある方はぜひご覧ください。

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インポートブランドの求人一覧

秋吉成紀(READY TO FASHION MAG 編集部)

ライター・編集者。1994年東京都出身。2018年1月から2020年5月までファッション業界紙にて、研究者インタビューやファッション関連書籍紹介記事などを執筆。2020年5月から2023年6月まで、ファッション・アパレル業界特化型求人プラットフォーム「READY TO FASHION」のオウンドメディア「READY TO FASHION MAG」「READY TO FASHION FOR JINJI」の編集チームに参加。傍ら、様々なファッション・アパレル関連メディアを中心にフリーランスライターとして活動中。

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