アパレル未経験で他業界から転職することに不安を覚える方も少なくないかと思います。ただ、業界未経験でも転職することは不可能ではありません。

本記事では、弊社が運営するファッション・アパレル業界特化型の求人プラットフォーム「READY TO FASHION」から得られた情報をもとに、下記3点についてそれぞれ紹介します。

・実際に他業界から転職を成功させた事例
・アパレル「未経験歓迎」求人によく見られる条件
・未経験からの転職が難しい職種

ぜひ、転職活動の参考にしてみてください。

他業界から未経験でアパレル業界に転職成功した4つの実例

READY TO FASHIONでは、これまでにファッション・服飾専門学校出身歴やアパレル業界の職歴のない方でも、他業界から未経験での転職を成功させています。

その成功事例を職種別に紹介いたします。

case1.介護業界スタッフからアパレル販売職に転職

アパレル 未経験

まず紹介するのは、介護業界スタッフから販売職に転職した事例です。

販売職は店頭にてお客様と直に接する、本質的に対人サービスを主とする職種であるため、対人コミュニケーション能力はもちろんのこと、お客様が要求することに即座に気づける観察力、お客様に寄り添いながら信頼関係を築く関係構築能力が高く求められます。

介護業界のスタッフのような対人サービスを常時行う職種であれば、培ったスキルを販売職にも応用できます。介護業界スタッフに限らず、広く対人サービスを展開する業界や人と接する職種の経験を持つ方であれば、その経歴を販売職に生かすことができるかもしれません。

アパレル販売の未経験歓迎求人

case2.広告業界の営業職からアパレル営業職に転職

アパレル 未経験

2つ目は、広告代理店での広告営業職経験がある方が、アパレルメーカーの新規開拓営業職に転職した事例です。提供する商品やサービスこそ異なりますが、各職別の特有のスキルは業界を問わず流用できるため、他業界の似たような職種であればアパレル業界への転職も可能です。

職種ごとに求められるスキルの習得に比べ、業界特有の商品やサービスに関する知識の獲得は大幅な時間は要しません。現在働いている職種に近いアパレル業界の職種であれば、転職を成功させる確率は高められるでしょう。

アパレル営業の未経験歓迎求人

case3.エンタメ業界のSNSマネジメント職からEC運営・SNS担当職に転職

アパレル 未経験

上記事例と同様に、前職の経歴を直接応用させた事例ではありますが、SNS担当の職種については職歴を問わず募集している求人も多くあります。アパレル業界の傾向としてもSNSからファン獲得を狙う企業・ブランドも多く、部署を新設して注力するケースが増加しています。

その潮流にあわせ、SNS担当をはじめとする WEB関連 / ECの一部は未経験からも広く募集しているため、狙い目の職種かもしれません。

WEB関連 / EC職の未経験歓迎求人

case4.飲食業界の運営スタッフから事務職に転職

アパレル 未経験

最後の事例は、約10年以上飲食業界の運営スタッフとして働いていた方の事例です。前職では在庫管理業務や発注などの運営事務にも携わっていた方で、実務レベルのPC操作スキルが評価され、事務職への転職を成功させました。

バックオフィス職の一部については、募集条件としても特殊なスキルを求めない傾向にあるため、業務内容に直接関連する経歴を持っていなくても転職することができるかもしれません。

バックオフィスの未経験歓迎求人

アパレル「未経験歓迎」求人によく見られる条件

アパレル 未経験

ここからは、READY TO FASHIONに掲載されているアパレル「未経験歓迎」求人に記載された代表的な歓迎条件、求める人物像を3つ紹介します。

未経験歓迎求人では、個別具体的なスキルを要求することはほとんどなく、社会教養レベルの要求をする場合が多く見られます。

1.対人コミュニケーション能力

特に販売職に顕著な歓迎条件ではありますが、「人と接する仕事がしたい方」「多くの人と接することが好きな人」「社内外とコミュニケーションが円滑に取れる方」など、円滑なコミュニケーション能力を求める表現がよく見られます。業界・業種・職種を問わず、仕事をする上では社内外の人と関わることが少なからずあるはずです。スキルや職歴を求められていない分、人当たりのよさは必須条件として心に留めておくべきでしょう。

2.基本的なPCスキル

WordやExcelなどOfficeソフトの基本的な操作を条件として設けている求人も多くあります。おおよその職種において、それらのソフトを利用する場面はあるため、最低限のPCスキルは備えておくべきしょう。

3.アパレル業界への興味

未経験歓迎求人は、専門スキルを前提としない場合が多いため、職種・スキルを問わずアパレル業界への興味・関心を評価する傾向にあります。未経験から転職を成功させたユーザーのほとんどが、この業界への就労意欲を強く訴える内容を記載しており、その点が各企業・ブランドの人事に評価されていると考えられます。

未経験での転職が難しいアパレル業界の職種

未経験から転職可能な職種について紹介してきましたが、アパレル業界特有のスキルや経歴を要求される職種も少なからずあります。下記に紹介する4つの職種については、READY TO FASHIONでは未経験からの転職した事例はあまり見られません。

1.マーチャンダイザー(MD)

ファッション・アパレルアイテムの商品開発から販売戦略までのすべてを管理するマーチャンダイザー(MD)の場合、業界特有の商慣習や構造を深く把握した上での商品計画や戦略立案が重要になります。企業・ブランドの業績に深く関わる職種になるため、未経験歓迎求人は少なく、他業界からの転職事例もほとんどありません。

マーチャンダイザー(MD)への就職を目指すのであれば、販売職などほかの職種から業界に関する知見を得た上でのキャリアアップを検討してみるといいでしょう。

2.バイヤー

マーチャンダイザー(MD)同様、バイヤーも未経験歓迎求人、未経験からの転職事例はほとんどありません。バイヤーは、企業・ブランドの業績に関わる職種であることはもちろんのこと、業界内の情報を広く集める情報収集能力、そこから消費者のニーズと購買傾向を読み解く分析能力などに長けていることが前提となります。

業界未経験から直接転職することは難しいため、バイヤーアシスタント職への就職、またはほか職種からのキャリアアップを目指すほうが近道かもしれません。

3.​​企画 / 生産管理 / 物流

​​企画 / 生産管理 / 物流関連の職種も、業界特有の商構造に対する深い理解が必要になるため、未経験からの転職は難しいとされています。他業界の同系職種の経験がある場合でも、細かな点で業界の独自性が求められるため、個別の業界理解を深めてからの転職が望ましいと考えられます。

4.ファッションデザイナー・パタンナー

ファッションデザイナーやパタンナーなどの専門職は、ファッション・アパレルアイテムのものづくりに関する広範なスキルと知識が要求されるため、未経験からの転職は難しいでしょう。ファッションデザイナーの求人の大半が数年以上の実務経験者、またはファッション・服飾専門学校の出身者を必須条件としています。未経験からの専門職への転職を検討するのであれば、ファッション・服飾専門学校への進学も視野に入れるべきかもしれません。

未経験からも挑戦できるアパレルの仕事

前述した通り、未経験からのアパレル業界への転職は難しくはありません。これまでのご経験を生かす道を探ることはもちろん、特別なスキルを求められない職種からキャリアアップを目指すのもいいでしょう。

また、未経験歓迎求人によく見られる条件として「アパレル業界に興味がある」を挙げましたが、経験・未経験を問わず、希望する業界・職種への熱意が転職の可否を左右します。ぜひ「アパレル業界で働きたい!」という想いを強く持って転職活動に取り組んでみてください。

最後に、READY TO FASHIONでは、業界未経験歓迎の求人を多数掲載しております。気になる求人には「少し興味あり」「まずは話を聞きに行きたい」「一緒に働きたい」など気軽に企業側にアピールすることが可能。弊社のサービスがあなたのアパレル業界への転職のきっかけになれば幸いです。

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秋吉成紀(READY TO FASHION MAG 編集部)

ライター・編集者。1994年東京都出身。2018年1月から2020年5月までファッション業界紙にて、研究者インタビューやファッション関連書籍紹介記事などを執筆。2020年5月から2023年6月まで、ファッション・アパレル業界特化型求人プラットフォーム「READY TO FASHION」のオウンドメディア「READY TO FASHION MAG」「READY TO FASHION FOR JINJI」の編集チームに参加。傍ら、様々なファッション・アパレル関連メディアを中心にフリーランスライターとして活動中。