今  尚(コン ナオ)/株式会社OKURA 営業企画課
2021年株式会社OKURAに入社。商品管理課に配属され、2022年より現職。好きな時計ブランドは、カルティエ。

年々、市場規模を拡大しているリユース業界にあって、なんとなく漂う怪しげなイメージを払拭せんとするのが、株式会社おお蔵ホールディングス。

「価値あるものが、循環する社会をつくる。」を使命に掲げ、2004年に設立以来、ラグジュアリーブランドのバッグや時計などのリユース買取・販売を行っています。コロナ禍以降も大きく伸長し、社員の増員や海外事業部の本格的な発足など、「圧倒的な攻め」を意識した拡大を継続中。リユース業界のイメージを変えるべく、ファッション業界出身の方たちも迎え入れ、ノウハウやセンスも積極的に取り入れているのが同社の特徴です。

この記事では営業企画を担当する今(コン)さんに、ファッション業界からリユース業界へ転職した理由、おお蔵という会社の魅力、今後のビジョンなどを聞きました。

「未経験でも、あとは自分次第」と話す、今さんの思いとは?

【OKURA 時計専門店/店長の石川さんの記事はこちら】
業界イメージ刷新を目指す、「OKURA」店長のリユース業界っぽくない店作り

未経験でもチャレンジできるチャンス。あとは自分次第。

ーーファッション業界ご出身とのことですが、まずはリユース業界に転職するまでのキャリアについて教えていただけますか?

大学卒業後、新卒で大手アパレルメーカーに入社しました。店長・営業を含めて8年ほど務めていましたが、自分のキャリアアップのためにと思い、その後は別ブランドの営業職に挑戦したのですが、もともと興味のあったプレスをやっぱり諦めきれず…。

そんな時、未経験でプレスを経験できる機会に恵まれ、ちょうど30歳になるタイミングということもあり転職を決めました。それから約8年、働く女性に人気の某ブランドのプレスを担当していましたね。

ーー17年近くファッション業界にいらしたのですね。そこからいきなりリユース業界に転職されたと。きっかけは何だったんですか?

プレスとして取材や撮影はもちろんのこと、InstagramやYoutubeなどのSNS運用といろんな経験を積ませていただきました。ただやっぱり、ある程度年齢を重ねていくと若い子たちに自分のポジションを譲っていきたいという思いが芽生えてくるんですよね。

しかもそのタイミングに、ファッション業界時代から仲の良かった後藤(OKURA・人事)がOKURAに転職すると連絡があり、理由を聞くと、会社を大きくしている最中だからこそ、色々とキャリアに繋がるチャンスが転がってそうって。2021年、SDGsというキーワードも盛んに出だしたコロナ禍にあって、自分自身もフリマアプリを使っているなかでリユース業界に可能性があることを実感していました。OKURAは未経験でも入社を許してくれる会社だったので、「会社を大きくしている最中ならこれは私も新しいことに挑戦できそうだな」と思い、後藤を信じて同じくOKURAに転職を決意しました。

ーータイミングがいろいろ重なったのですね。とはいえ未経験で飛び込む不安はなかったのですか?

ありましたね。ただそれよりも、未経験でも新しいことにチャレンジできることのほうが私にとっては大きかったんです。やれることがあるならそれを経験してみようと。そこに楽しさを感じるんです。いくら未経験とは言っても、あとは自分次第。勉強すれば、いくらでも突き詰めていけるかなと思い飛び込みましたね。

ある種ゲームのようで、面白い。

ーーOKURAでの現在の業務について教えてください。

営業企画課という部署でホールセールをしています。具体的には、月に6回ほどBtoBオークションに行き、商材を競り落として、取引先のお客様に紹介するという仕事です。

現在はシャネルやカルティエ、グッチなど90年代のヤングヴィンテージの時計をメインに、ファッション系の商業施設に入っている時計屋さんなどに卸しています。

ーーホールセールですが、ファッション業界にいた頃とはまた趣の異なるお仕事ですね。

そうですね。ただ時計は、それこそファッションの一部なので、これまで得てきた知識や販売の経験が営業トークとして活きていますね。

例えば、時計のバイヤーって、男性の比率が高いんです。でも扱う商品は女性物で。そこに対して「この時計をお店に置くんだったら、これも一緒に置いたほうが売れますよ」といった具合に提案するんです。そうすると徐々に信頼していただき、「これを扱うべき?」と逆に聞いてもらえたりするようになる。知識はもちろんのこと、ファッション業界で培われたセンスも買っていただけていると感じますね。

手元に光るのは最近購入したというロレックスのデイトジャスト。新卒のボーナスでカルティエのパシャを購入するほど昔からブランド時計に興味があった。

ーー経験が見事につながっていますね。とはいえ、勝手なイメージですがホールセールというと大変なイメージがあります。

一般的にはそうかもしれません(笑)。ただ、キツさは全くないです。実はOKURAは卸しが強いと業界で有名なんです。物量が物を言う業界なので、「OKURAに行けば物がある」と選んでくださるお客様も多い。

ーー事前にお話を伺った際には「リユース業界には怪しげなイメージがあった」とおっしゃっていましたが、実際に働いてみていかがですか?

リユース業界に入る前は、質屋=古臭いという印象がありました。でも実際は、社内で商品をきちんとメンテナンスしており、それが新品同様の物となってお客様に提供されていくんです。もちろん真贋鑑定も行っているので「これは信頼できるな」と思い知らされましたね。

業界で働いている方の平均年齢も高いのでは?というイメージもあったのですが、これも間違い。実際に入社してみて感じたのは、むしろ20代、30代の方々が中心で、若い方がすごく活躍していますね。

ーーズバリ、仕事のどんなところにおもしろさを感じますか?

自分で仕入れたものを売る、ということですね。もちろんファッション業界にも買い付けるという行為はありますが、リユース業界は為替の変動や世の中のニーズの変化などがダイレクトに値付けに反映されるんです。それらを鑑みて仕入れから販売までこなせるので、ある種ゲームのようで、面白いですね。

シャネルのプルミエールという時計が復刻した時も、リユース市場では一気に値上がりして…。毎日、変化と出会いがあり、とっても刺激的ですね。あっという間に1ヶ月が過ぎていきます。

やりたいことがあれば止める人はいない。

ーー実際に入社してみて感じる、会社としてのOKURAの魅力は何ですか?

若い世代が多いのと、風通しがいい点です。OKURAでは積極的に若い方たちを採用していて、一緒に成長していこうという風土があるんです。私自身もそうだったように、未経験の方にとっても門戸が広い。社員をフラットに見てくれる会社だと思います。

ーー成長産業には様々な業界から人が集まってくる分、フラットに見てくれる会社は働く側としても心強いですね。

風通しの良さという点では、社内での部署間の移動も活発です。他部署に対しての社内公募も積極的に行われており、情熱さえあれば言語の垣根を越えて海外事業に携わることができます。もちろん部署の判断にもよりますが、やりたいことがあればそれを応援してくれます。むしろ、後押しをしてくれる環境ですね。

ーーそれこそ、今さんがOKURAへの入社時に思った「自分次第」が発揮できる環境。

はい。知識や経験がなくても、自分の頑張り次第でいくらでも縦横無尽に動けます。

ーー逆に大変なところはありますか?

仕事が楽しいので、大変だと感じたことはないですね。

でもやっぱり、お客様のほうが業界に長くいるプロなので、専門知識がなく未経験で入ってきた身としてはどうやって営業するかを未だに悩みます。特にヴィンテージ時計となると調べても出てこないモデルも多いですし、さらに年代も細かく分かれています。商品の種類に際限がないので難しいんです。

ーーそういった知識はどうやって学んでいくのですか?

社内に全国のオークションに飛び回っているスペシャリストの時計バイヤーが10人ほどいるので、まずはバイヤーに聞きます。あとは、もう調べるしかないですね。一期一会の商品が多いので、ネットで都度調べて勉強しています。

働きやすい土台を作っていきたい。

ーー現在、OKURAでは新卒採用を行っています。今さんが一緒に働きたい人物像はありますか?

物に興味があるという方ですね。私自身がそうであったように、物に興味があれば自ずと勉強もできるし、自ら道を切り開いていけると思います。

あとは、高い商品を取り扱うという意識ですね。毎日高額の商品に触れていると意識が低くなって、お客様の気持ちを忘れてしまうこともあるんです。でも、それでは失礼です。なので、お客様の気持ちに寄り添うことができ、物に興味があるという方はOKURAに入っても活躍できると思います。

ーー今後、今さんが挑戦したいことは何ですか?

リユース業界、なかでも時計の業界は、まだ男性がメインです。例えばオークション会場に行っても、女性が全体に占める割合は一割くらい。女性、ひいては新入社員の方たちがキャリアを築きやすい土台を作っていきたいですね。

その追い風の一つが、オークション会場における形式の変化です。コロナ禍以前は、オークション会場では挙手制の「手ゼリ」が一般的で、業界経験が長くないと活躍しづらい環境だったんです。ただ現在は「手ゼリ」ではなく、ウェブ上で値入れする形式への過渡期にあります。業界も変わりつつあるということですね。

いちOKURAの社員としても、年長者である私が率先して、若い方たちが活躍できる土台を作っていけたらなと思います。そのために、これからもまた貪欲に学んでいきたいですね。

取材・文/溝口駿介

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