
ファッション・アパレル業界の面接は他の業界と異なる点が多いと感じる就活生も多いのではないでしょうか。「志望動機はブランドごとに分けた方がいい?」「面接では何を着ていけばいい?」「面接官はどこを見ている?」など、気になるポイントは尽きません。
この記事では、ファッション・アパレル業界の新卒採用の面接でよく聞かれる質問や好印象につながる答え方、服装・髪型・メイクなど、面接前に押さえておきたいポイントを具体的に解説。業界に精通したキャリアアドバイザーのコメントも交えながら、ファッション・アパレル業界での就活を成功させるためのコツをご紹介します。
【解説者】


<目次>
アパレル新卒面接でよく聞かれる質問と回答のポイント
書類や面接は、「評価される場」ではなく、「一緒に働くイメージが湧くかどうか」を確認する場です。そのため企業は、基本的なマナーや自己理解、企業・職種への理解度などを通じて、応募者の人柄や仕事への意欲、成長の可能性を見極めています。
ここでは、アパレルの新卒面接でよく聞かれる質問と、回答する際のポイントをご紹介します。質問の意図を理解したうえで、自分の経験や考えを整理しておきましょう。
志望動機
「なぜアパレル業界なのか」「なぜこの企業・ブランドなのか」を具体的に伝えることが重要です。アパレル業界を志望する理由では、学生時代の経験やアルバイト、ファッションに興味を持ったきっかけなどを交えながら、自分がこの業界で働きたいと思った理由を伝えましょう。
「ブランドが好きだから」「商品をよく購入しているから」といった消費者としての視点だけでは、志望理由として弱くなってしまいます。ブランドのコンセプトや事業の方向性などを理解したうえで、自分の経験や価値観、今後のキャリアと結びつけて説明すると、説得力が増します。
NG回答例
「以前から貴社のブランドに関心があり、店舗にも足を運んできました。実際に接客を受ける中で、商品の魅力だけでなく、お客様の好みや悩みに寄り添いながら提案する姿勢に魅力を感じました。私もお客様一人ひとりに合った提案を通じて、貴社のブランドの魅力を伝えたいと考え、志望しました。」
OK回答例
「私は、ファッションを通じてお客様の日常をより豊かにする仕事がしたいと考え、アパレル業界を志望しています。大学ではアパレルショップでアルバイトをし、お客様の好みやライフスタイルに合わせた接客を意識してきました。会話を通じて商品を提案し、「自分では選ばない商品だけど挑戦してみます」と言っていただいた経験から、新しい選択肢を提案することにやりがいを感じました。中でも貴社の、お客様に寄り添った提案を大切にする姿勢に魅力を感じています。アルバイトで培った接客力を活かし、ブランドの魅力を伝えられる販売員を目指したいです。」
消費者としての視点から一歩踏み込んで、企業やブランドの一員として「なぜ参画したいのか」「どのように貢献したいのか」を伝えられるかが重要です。
自己PR
自己PRでは、自分の強みや人柄だけでなく、それらを仕事でどのように活かせるかまで伝えることがポイントです。
まずは、これまでの経験を振り返り、自分の強みを整理しましょう。そのうえで、具体的なエピソードを交えながら「どのような場面で強みを発揮したのか」「入社後にどう活かせるのか」まで伝えると、仕事で活躍するイメージを持ってもらいやすくなります。
アパレルの仕事は、販売職をはじめ、企画や生産などさまざまな職種で周囲と協力して進める場面があります。そのため、チームで取り組んだ経験や、周囲とコミュニケーションを取りながら成果を出した経験もアピール材料になります。
NG回答例
「私の強みはコミュニケーション力です。大学ではサークル活動やアルバイトを通して、さまざまな人と関わってきました。人と話すことが好きなので、この強みを活かして入社後も周囲と協力しながら仕事をしていきたいです。」
OK回答例
「私の強みは、相手の話を聞き、その人に合わせて行動できるところです。飲食店のアルバイトでは、最初は自分から積極的に話しかけることを意識していましたが、お客様によって求めている接客が異なることに気づき、会話の量や声をかけるタイミングを変えるようにしました。その結果、お客様からおすすめを聞かれる機会も増え、相手に合わせたコミュニケーションの大切さを学びました。
アパレルの仕事でも、お客様によって求めている商品や接客は異なると思います。アルバイトで身につけた相手の話を聞く力を活かし、お客様一人ひとりに合わせた提案ができる販売員を目指したいです。」
販売職を志望する場合は、販売のアルバイト経験について、「どんな接客を心がけていたのか」「その結果、どんな成果や変化につながったのか」まで具体的に伝えられるとよいでしょう。デザイナーなど技術職のインターンシップに参加していた場合も、「どこまでの業務を担当していたのか(デザインアシスタントや付属品の手配など)」や「その中でどんな工夫をしていたのか」など、具体的な経験を伝えることで、より説得力のあるアピールにつながります。
学生時代に力を入れたこと
学生時代に力を入れたことでは、学業や部活動、アルバイト、サークルなどの経験を通して、どのように考え、行動したのかを伝えることが重要です。
単に「何を頑張ったか」を説明するのではなく、「なぜ取り組んだのか」「どのような課題があったのか」「自分なりにどう工夫したのか」「その経験から何を学んだのか」まで整理しておきましょう。
特別な実績がなくても問題ありません。日常的な経験の中から、自分なりに工夫したことや努力したことを具体的に伝えることが大切です。
NG回答例
「学生時代はサークル活動に力を入れました。メンバーと協力しながら活動することを大切にし、最後まで責任を持って取り組みました。この経験から、協力することの大切さを学びました。」
OK回答例
「学生時代は、大学のサークルで新入生向けのイベント企画に力を入れました。前年は参加者が少なかったため、より多くの新入生に参加してもらうことを目標に、メンバーとSNSでの告知方法を見直しました。私は投稿内容を担当し、イベントの雰囲気が伝わる写真を増やしたり、参加するメリットが分かりやすくなるよう内容を工夫したりしました。その結果、前年より参加者を増やすことができました。
この経験から、課題に対して周囲と意見を出し合いながら、自分にできることを考えて行動することの大切さを学びました。入社後も、周囲と協力しながら自分なりに考えて行動できるようになりたいです。」
入社後に挑戦したいこと・将来のキャリアプラン
入社後に挑戦したい仕事や将来の目標について質問された場合は、仕事への意欲や成長意欲を伝えましょう。「入社したら〇〇に挑戦したい」と具体的な仕事を挙げるだけでなく、「なぜ挑戦したいのか」「そのためにどのような経験を積みたいのか」まで説明すると、自分のキャリアを考えていることが伝わります。
また、企業が展開している事業や職種などを踏まえ、自分のキャリアプランと結びつけて話すこともポイントです。
NG回答例
「入社後は、まず販売員として接客の基礎を身につけたいです。将来的には、店舗での経験を活かして商品企画にも挑戦したいと考えています。一方で、店舗運営や後輩の育成にも興味があり、将来は店長として現場をまとめる仕事にも携わりたいです。また、販売員として長くお客様と関わる働き方にも魅力を感じているため、さまざまな可能性を残しながら、自分に合った仕事を見つけていきたいです。」
OK回答例
「大学時代のアルバイトを通して、人と直接関わりながら相手のニーズに応えることにやりがいを感じたため、入社後は、まず販売員として接客の基礎を身につけ、お客様一人ひとりに合わせた提案ができるようになりたいです。
将来的には、店舗で培ったお客様の声を活かして、売場づくりや後輩の育成などにも挑戦したいです。そのためにも、まずは販売員として商品知識や接客力を身につけ、周囲から信頼される存在になることを目指しています。」
【頻出】準備しておくべき質問事項
アパレルの新卒面接では、上記の自己PRや志望動機などの基本的な質問に加えて、学生時代の経験や仕事への考え方についても聞かれることがあります。ここでは、面接前に回答を準備しておきたい頻出質問をご紹介します。
《自分に関する質問》
・自己紹介をお願いします
・自己PRをお願いします
・学生時代に力を入れたことは何ですか?
・長所と短所を教えてください
・成功体験や失敗体験を教えてください
《企業・職種について》
・なぜファッション業界を志望したのですか?
・なぜこの会社を志望したのですか?
・なぜこの職種を志望したのですか?
・入社後に挑戦したいことを教えてください
・好きなブランドを教えてください
《考え方・行動について》
・最近気になったニュースを教えてください
・チームで何かに取り組んだ経験はありますか?
・他社の選考状況を教えてください
・最後に何か質問はありますか?(逆質問)
・最後に一言お願いします
頻出質問について、気をつけるべき点があれば教えてください。
「好きなブランド」を聞かれた場合、必ずしも選考中のブランドを挙げる必要はありません。ただし、なるべく選考中のブランドとテイストや価値観などに親和性のあるブランドを選ぶと良いでしょう。
「最近気になったニュース」については、面接官から掘り下げられても自分の考えを答えられるニュースや、アパレル業界に関するニュースを選ぶことが大切です。
アパレル新卒採用で面接官が見ているポイント
ここでは、アパレルの新卒面接で面接官が見ているポイントをご紹介します。面接では、回答の内容だけでなく、話し方や表情、受け答えなども評価の対象になります。どのような点が見られているのかを理解したうえで、自分の経験や考えを分かりやすく伝えられるよう準備しておきましょう。

結論ファーストで、簡潔に伝えられるか(質問の意図と回答がズレていないか)
面接では「結論→理由→具体例」の順番で話すことを意識しましょう。最初に質問への回答を簡潔に伝え、その後に理由やエピソードを補足すると、話の内容が伝わりやすくなります。
また、質問の意図を理解せず、自分が話したいことだけを話してしまうケースもあります。質問に対して的確に答えるためにも、まずは何を聞かれているのかを考え、結論から簡潔に話すことが大切です。
熱意を伝えようとするあまり、回答が長くなりすぎないようにも注意しましょう。回答時間に明確な決まりはありませんが、一般的な質問であれば1分程度を目安にすると、要点を整理して伝えやすくなります。複数のエピソードを盛り込むのではなく、質問に最も関連するエピソードを一つ選ぶとよいでしょう。
基本の伝え方は、「PREP法」
結論(Point):「私は、ファッションを通じてお客様の毎日を豊かにする仕事がしたいと考え、貴社を志望しています。」
↓
理由・背景(Reason):「大学時代のアパレルショップでのアルバイトを通じて、お客様の好みやライフスタイルに合わせて商品を提案することにやりがいを感じるようになりました。」
↓
具体例(Example):「実際に、お客様との会話から普段選ばない色の商品を提案したところ、『新しい選択肢が増えた』と喜んでいただき、接客を通じて新しい価値を届けられることを実感しました。」
↓
学び・仕事へ接続(Point):「この経験を活かし、貴社でもお客様一人ひとりに寄り添った提案を行い、ブランドのファンを増やしていきたいと考えています。」
たくさん語りたいことがあるのはいいことですが、長すぎる回答だと結局何を伝えたいのかが分からないと思われてしまう可能性もあります。
最初からすべてを話そうとする必要はありません。深掘りして聞きたい内容があれば、面接官から改めて詳しく質問されるため、その際に具体的なエピソードを補足するイメージで問題ありません。
笑顔で明るく話せているか(コミュニケーション力・接客適性)
面接では、回答の内容だけでなく、表情や声のトーン、話す姿勢なども大切です。アパレル業界では、お客様やスタッフと接する機会が多いため、相手の話を聞いて適切に対応できるかなど、接客に必要なコミュニケーション力も見られています。
特に販売職では、お客様の要望をくみ取り、相手に合わせて提案する力が求められます。そのため、一方的に自分の話をするのではなく、面接官の質問をしっかり聞いて、意図を理解したうえで答えることが大切です。
緊張していても、面接官の目を見て話す、聞き取りやすい声量で話す、相手の話を聞くときは適度にうなずくなど、基本的なコミュニケーションを意識しましょう。
アパレル業界では、本社職であっても他部署や他職種、外部の取引先など、さまざまな相手と連携しながら仕事を進める必要があります。そのため、職種にかかわらず周囲と円滑に連携するためのコミュニケーション力は重要なスキルの一つと言えます。

自分の言葉で話せているか
用意した回答をそのまま暗記して話すのではなく、質問に対して自分の言葉で素直に答えることも重要です。回答を丸暗記してしまうと、質問の聞き方が少し変わったときに答えにくくなったり、不自然な受け答えになったりすることがあります。
完璧な回答を目指しすぎず、面接官との会話を意識して、自分の経験や考えを自分の言葉で伝えることを心がけましょう。
正解や解答例をそのまま暗記するのではなく、自分の経験や考えを自分なりの言葉で伝えられるように練習しておくことが大切です。
志望動機に一貫性があるか(書類と面接の内容が一致しているか)
面接官は、「アパレル業界を志望する理由」「その企業・ブランドを志望する理由」「入社後にやりたいこと」など、志望動機に一貫性があるかを見ています。
例えば、「ファッションを通して人を喜ばせたい」という思いがあるのであれば、なぜアパレル業界なのか、そのなかでもなぜその企業・ブランドなのか、入社後に何を実現したいのかまでつなげて考えてみましょう。それぞれの回答に一貫性があることで、企業やブランドについてしっかり調べたうえで応募していることや、入社後の仕事を具体的に考えていることも伝わりやすくなります。
また、エントリーシートや履歴書に書いた内容と、面接で話す内容が一致しているかも重要です。書類と面接で話している内容が大きく異なると、志望動機や自己PRに説得力がなくなってしまう可能性があります。面接前には提出した書類を見返し、書いた内容を自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。
ただし、書類の内容をそのまま暗記して話す必要はありません。書類に書ききれなかった具体的なエピソードや経験を加えながら、書類から面接まで軸がぶれないように伝えることが大切です。
《一貫性が弱い例》
書類:アルバイト経験から、周囲と協力して取り組む力をアピール。
面接:個人の売上を伸ばし、誰よりも売れる販売員になりたいと話す。
《一貫性がある例》
書類:衣装制作の経験から、相手の要望を汲み取り、形にする力をアピール。
面接:顧客の声を大切にする企業姿勢に共感していると説明し、入社後もお客様のニーズを汲み取った提案をしたいと話す。

企業・ブランドとの相性がいいか
「自社に馴染めるか」「一緒に働きたいと思えるか」の判断基準は、企業によって異なります。企業理念やブランドの価値観への共感を重視する企業もあれば、社風や仕事の進め方との相性を重視する企業もあります。
そのため、面接では企業やブランドについてどれだけ理解しているかも重要です。企業理念やブランドのコンセプト、事業内容、社風などを理解した上で、自分の価値観や経験と重なる部分を整理しておきましょう。企業への理解が深まることで、「なぜこの企業で働きたいのか」も具体的に伝えやすくなります。
また、企業・ブランドとの相性を知るには、企業研究だけでなく、説明会やインターン、店舗訪問などを通して実際に社員やスタッフと接してみるのもおすすめです。そこで感じたことをもとに、自分がその企業で働く姿を具体的にイメージしてみましょう。
長期就業の観点から「その企業で、実現したいことが叶えられる環境なのか」など、企業と求職者の方向性がマッチしているかどうかも見られます。
アパレル業界の採用では、アピアランス(見た目や身だしなみ)も大切なポイントです。清潔感を意識することはもちろん、選考を受けるブランドのテイストに合った身なりを心がけましょう。企業やブランドによって異なりますが、特に販売職の採用の場合は、店頭に立つ姿をイメージできるような服装を選ぶことをおすすめします。
成長意欲・ポテンシャルがあるか
新卒採用では、現時点でのスキルや経験だけでなく、入社後に成長していけるかどうかも見られています。
特に新卒の場合、社会人経験がないため、仕事に対する意欲や新しいことを学ぶ姿勢、これまでの経験から学びを得て次に活かそうとする姿勢などが評価につながります。「入社後にどのような仕事に挑戦したいか」「そのためにどのようなことを学びたいか」などを具体的に考えておくと、自分の成長意欲を伝えやすくなります。
ガクチカなどの過去の経験も重要ですが、それだけでなく、その経験を踏まえて今後どう成長していきたいのか、キャリアビジョンをどう考えているのかも見られています。入社後に挑戦したいことや、そのためにどんなスキルを身につけたいのかまで具体的に考えておくといいでしょう。
アパレル新卒面接で好印象な逆質問例
逆質問では、業務内容や働き方について疑問を解消できるだけでなく、企業やブランドへの理解度、入社後の仕事に対する意欲などを伝えることができます。
多くの面接では、最後に「何か質問はありますか?」と聞かれるため、「特にありません」と答えるよりも、仕事内容や入社後の働き方について具体的な質問を用意しておく方が、仕事への関心を伝えやすくなります。
あらかじめいくつか質問を用意し、企業研究や説明会で得た情報をもとに、自分なりの疑問を質問できるよう準備しておきましょう。
評価される逆質問例
逆質問では、業務内容や入社後に期待される役割、キャリア、ブランドの方向性など、企業研究をしたうえで生まれる質問がおすすめです。
【逆質問例】
・入社後はまず店舗での販売業務を担当すると伺いましたが、新入社員は最初にどのような業務から任されることが多いでしょうか?・入社後の研修では、接客や商品知識についてどのようなことを学ぶのでしょうか?
・販売職として活躍されている新卒入社の方には、どのような共通点がありますか?
・将来的には店長を目指したいと考えています。新卒入社から店長になるまでには、どのような経験を積む方が多いでしょうか?(※「なぜ店長を目指したいのか」という具体的な理由も答えられるようにする)
・現在、店舗で特に力を入れている取り組みや、今後強化していきたいことがあれば教えていただけますか?
・入社までに勉強しておいた方がよいことや、身につけておくと役立つ知識があれば教えていただけますか?
・〇〇という商品・サービスに魅力を感じているのですが、今後さらに力を入れていきたい事業や取り組みがあれば教えていただけますか?
前提として、「なぜその質問をするのか」という意図を自分なりに整理した上で、質問することが大切です。質問の意図が曖昧なまま、ただ質問するだけでは、「なぜそのことを聞くのか」と疑問を持たれ、不信感につながる可能性があります。
避けたい逆質問
企業サイトや求人票を見れば分かる内容や、待遇・条件だけを確認する質問は避けた方がよいでしょう。また、面接官がすでに説明した内容を改めて質問すると、説明を聞いていなかったと思われる可能性もあります。あらかじめ複数の質問を用意しておき、面接中の説明を聞きながら質問を入れ替えられるようにしておくと安心です。
また、「何を聞きたいのか」「なぜその質問をするのか」という意図が分からない質問を無理にする必要はありません。逆質問は、質問の数を増やすことが目的ではなく、自分が知りたいことを確認しながら、企業への関心や入社後の働き方を具体的にイメージする機会です。
調べれば分かることを質問してしまうと、企業研究が十分ではないと受け取られる可能性があります。気になる部分ではあると思いますが、大前提として逆質問では福利厚生や給与などの条件面に関する質問は避けましょう。
もし面接中に、用意していた質問の回答がすでに出てしまい、複数用意していた質問も聞けなくなった場合は、どのように対応すればよいでしょうか?
「こういったことをお聞きしようと思っていたのですが、先ほど詳しくお話しいただいたので解決しました。もし補足があれば教えていただけますか」といったように、すでに説明を受けたことを伝えたうえで、さらに詳しく聞きたいポイントを質問すれば問題ありません。
アパレル新卒面接で押さえておきたい服装・身だしなみ
アパレルの面接では、一般的な面接マナーに加えて、服装や髪型、メイクなどからブランドへの理解やファッションへの関心を見られることがあります。
「スーツで行くべき?」「私服なら何を着ればいい?」と迷う就活生も多いでしょう。ここでは、アパレル新卒面接で押さえておきたい服装・身だしなみのポイントを解説します。
服装
アパレルの面接では、応募先の企業・ブランドのイメージに合わせた服装を選ぶことが基本です。実際に働いているスタッフの服装や、受ける企業・ブランドのSNS・採用サイトなどを参考にすると、ブランドのテイストをイメージしやすいでしょう。
例えば、販売職であれば応募先の店舗スタッフが着用しているようなスタイル、商社やメーカーの営業職であれば、実際の社員が着ているオフィスカジュアルなどを一つの目安にできます。
デニムやスニーカーも、ブランドのテイストに合っていれば問題ありません。一方、ラグジュアリーブランドなど、きれいめで上品なスタイルが求められる場合は、スラックスなどを選ぶ方がブランドイメージに合わせやすいでしょう。(※ラグジュアリー企業の場合、スーツが多いです)
コートやレザージャケット、アクセサリーなども、全体のコーディネートやブランドの雰囲気に合っているかを意識しましょう。
一方で、他ブランドのロゴが大きく入ったアイテムや、面接の場にそぐわない露出の多い服装などは避けた方が無難です。また、どのような服装を選ぶ場合でも、シワや汚れがないかなど、清潔感は必ず確認しましょう。
面接直前に待機していたカフェなどで飲み物をこぼして、服を汚してしまわないように注意しましょう。また、自分が喫煙していなくても、周囲の煙で衣服や髪に匂いがつく場合があるため、タバコの匂いにも気をつけてください。
髪型・髪色
髪型や髪色についても、基本的には応募先のブランドイメージに合わせることが大切です。アパレル業界では比較的自由度が高い企業も多く、必ずしも黒髪や暗い髪色にする必要はありません。一方で、ブランドによっては金髪や派手な髪色を好まない場合もあります。応募先の店舗やスタッフの髪型・髪色を確認し、雰囲気に合わせるとよいでしょう。
また、面接中に髪を頻繁に触ったり顔にかかったりすると、話に集中しづらくなる場合があります。ロングヘアの場合は、顔が見えやすく、動作の邪魔にならないよう整えておくと安心です。
就職活動中は、さまざまな企業の採用担当者と会う機会があります。そのため、できる限りどの企業の採用担当者と会っても好印象を持ってもらえるような、清潔感のある髪色・髪型を意識することをおすすめします。就職活動が終わってからは、自分の好きな髪色を楽しめばいいので、選考中は無難にまとめておくと安心です。
メイク・ネイル
メイクやネイルも、服装と同様にブランドイメージとの調和を意識しましょう。一般的な企業の面接ではナチュラルメイクが基本とされることが多いですが、アパレル業界では、ブランドによって華やかなメイクやネイルを許容しているケースもあります。一律に「薄いメイクが正解」「派手なネイルはNG」と考えるのではなく、応募先のブランドや職種に合わせることが重要です。
ネイルも、ブランドのテイストに合っていれば問題ない場合が多いですが、長すぎる爪や派手すぎるデザインは、商品に傷がついたり、繊維に引っかかる場合があるため販売や接客の場では適さないと判断される可能性があります。
メイク・ネイルともに、個性を出すこと自体が問題なのではなく、ブランドの世界観や職場の雰囲気から大きく外れていないか、清潔感があるかを意識しましょう。
面接前に必ず行いたい準備
面接で自分の経験や強み、アパレル業界を志望する理由をしっかり伝えるためには、事前準備が欠かせません。ここでは、アパレル新卒面接の前に行っておきたい準備をご紹介します。
自己分析
まずは、これまでの経験を振り返り、自分の強みや価値観、興味のあることを整理しましょう。自己PRや学生時代に力を入れたことだけでなく、「なぜアパレル業界で働きたいのか」「どのような仕事がしたいのか」「どのような社会人になりたいのか」まで考えておくと、面接での回答にも一貫性が出やすくなります。
特別な実績がなくても問題ありません。アルバイトや部活動、サークル、学業など、これまでの経験を振り返り、自分がどのように考え、行動したのかを整理しておきましょう。
「なぜそう思ったのか」「なぜその行動を取ったのか」に加えて、それを裏付ける具体的なエピソードや体験談まで話せるようにしておくとよいでしょう。
企業研究・ブランド研究
応募先への理解を深めることも、面接前に欠かせない準備の一つです。企業のWebサイトや採用ページ、インタビュー記事などを確認し、事業内容や経営方針、企業として大切にしている価値観を把握しましょう。ブランドの場合は、コンセプトや商品、ターゲット、競合との違いなども調べておくと、志望動機や逆質問にも活かせます。
「なぜアパレル業界なのか」だけでなく、「なぜこの企業・ブランドなのか」まで自分の言葉で説明できる状態を目指しましょう。
店舗を見学する
販売職など店舗で働く場合は、可能であれば面接前に実際の店舗を訪れてみるのもおすすめです。店舗の雰囲気や客層、スタッフの接客、商品の見せ方などを自分の目で確認することで、Webサイトや求人情報だけでは分からないブランドの特徴を知ることができます。
見学した際に感じたことや気づいたことを整理しておけば、「実際に店舗を訪れて〇〇と感じた」といった具体的な話を志望動機や面接での回答に取り入れることもできます。
地方出身で近くに店舗がない場合を除き、可能であれば店舗見学をしておくことをおすすめします。実際に店舗を訪れることで、お客様目線でブランドや接客について考えることができます。
店舗の良かった点だけでなく、「自分ならどう改善するか」という視点も持って観察しておくと、面接でネガティブな質問をされた際にも、自分なりの考えを伝えやすくなります。

志望動機をブラッシュアップする
企業研究と自己分析をもとに、応募先ごとに志望動機を整理しましょう。「アパレルが好き」「このブランドの商品が好き」だけで終わらせず、自分の経験や価値観と企業・ブランドとの接点を明確にすることが重要です。
「なぜこの企業で働きたいのか」「自分が実現したいことはこの企業でどのように実現できるのか」「企業・ブランドのどこに魅力を感じているのか」を言語化しておきましょう。さらに、これまでの経験を活かして入社後にどのように貢献したいのかも含めて記載してある志望動機が求められます。
想定質問・逆質問の練習
面接でよく聞かれる質問への回答を準備しておきましょう。回答を丸暗記すると、質問の聞き方が変わったときに答えにくくなる場合があります。「結論」「理由」「具体的なエピソード」など、回答の要点を整理し、自分の言葉で話せる状態を目指しましょう。
また、面接の最後に聞かれることが多い逆質問も、あらかじめ複数用意しておくと安心です。面接中の説明と重複しないよう、質問内容はその場の会話に合わせて調整できるようにしておきましょう。
アパレル新卒面接の基本マナー
アパレル業界の面接でも、受付から退室まで基本的なビジネスマナーを意識することが大切です。特別な作法が求められるわけではありませんが、社会人としての基本的な振る舞いができるよう、面接前に確認しておきましょう。

受付時のマナー
面接は、受付に到着した時点から始まっていると考えて行動しましょう。受付では、面接の約束があることと自分の名前を簡潔に伝え、担当者への取り次ぎをお願いします。到着時間は、開始時刻の5分前程度を目安にするとよいでしょう。早すぎる到着は担当者を待たせてしまう可能性があるため、余裕を持って到着し、近くで時間を調整するのも一つの方法です。
また、受付後に待機する場合は、スマートフォンを長時間操作したり、だらしない姿勢で待ったりすることは避けましょう。周囲の社員やスタッフから見られている可能性もあるため、落ち着いて待つことを意識します。
入室から退室までの流れ
入室時は、ドアをノックしてから「失礼いたします」と声をかけ、面接官に挨拶をしてから着席するのが基本です。面接中は相手の話を聞きながら受け答えし、終了時には「本日はお時間をいただき、ありがとうございました」と感謝を伝えましょう。
退室する際も、椅子を整え、面接官に挨拶をしてから退出します。ノックの回数など細かな作法を完璧にこなすことよりも、相手への挨拶や感謝を忘れず、落ち着いて行動することが大切です。
ポイント
【入室】
・ノックはしっかり3回
・ハキハキと挨拶する
・ドアを静かに閉める
・椅子の横で名乗る
・促されてから座る
・一つの行動を終えてから、次の行動に移る
【面接中】
・背筋を伸ばす
・面接官に視線を向ける / 全員に視線を配る
・しっかりとうなずく
・語尾まで話す
・早口にならないよう注意する
・髪の毛を触らない
【退室】
・お礼をしっかりと言う
・一礼を忘れない
・ドアの前でもう一度挨拶する
・静かに退室する
「失礼します」と言いながら、ドアを開けるなど、二つの動作を同時にしないように気をつけてください。ついやってしまいがちな動作ですし、絶対にNGというわけではないですが、雑な印象を与えてしまう可能性があるため、できる限り注意するよう意識しましょう。
言葉遣い・敬語
面接では、基本的な敬語や丁寧な言葉遣いを意識しましょう。例えば、「了解しました」ではなく「承知しました」、「すみません」ではなく「申し訳ございません」など、ビジネスシーンに適した表現を使うことが基本です。
ただし、丁寧に話そうとするあまり、不自然な敬語や普段使わない言葉を無理に使う必要はありません。言葉遣いに気を取られすぎず、相手に伝わりやすいよう、落ち着いて話すことを意識しましょう。
就職活動で気を付けたい言葉遣い
・一人称は「私」
・企業の呼び方は「御社」(※書類では「貴社」)
・×「了解です」→ ◯「承知しました / かしこまりました」
・×「すみません」→ ◯「申し訳ございません / 恐れ入ります」
・×「大丈夫です」→ ◯「問題ございません」
・×「見ました」→ ◯「拝見しました」
・×「言っていました」→ ◯「おっしゃっていました」
・×「バイト」→ ◯「アルバイト」
・×「めっちゃ・すごい」→ ◯「非常に / 大変」
オンライン面接のポイント
オンライン面接では、対面面接とは異なり、画面越しでも好印象を与えられるよう、事前の環境準備や画面映り、話し方にも注意が必要です。面接前に以下の項目を確認しておきましょう。
《事前準備》
◻︎ 入室URLと開始時間を確認する
◻︎ 通信環境や充電を確認する
◻︎ 表示名を本名(フルネーム)にする
◻︎ 履歴書・エントリーシートを手元に置く
◻︎ 企業研究と質問を準備する
《見せ方》
◻︎ 明るい場所で参加する
◻︎ 背景はシンプルに
◻︎ カメラは目線の高さにする
◻︎ 上半身が自然に映る距離にする
◻︎ 服装・髪型は対面面接と同じことを意識する
◻︎ メイクは血色感を出す
《話し方》
◻︎ 話す時にミュートにしない
◻︎ 外部の音を拾わないようにする
◻︎ いつもより少しゆっくり話す
◻︎ 抑揚をつける
◻︎ 相づち・表情を意識する
◻︎ メモを見すぎない
◻︎ 最後にお礼を伝える
アパレル新卒面接前に準備しておきたいチェックリスト
面接直前に確認できるよう、これまで紹介した準備や注意点をチェックリストにまとめました。面接前日や当日に確認し、準備漏れがないかチェックしておきましょう。
《企業・ブランド研究》
◻︎ 応募企業・ブランドの事業内容やコンセプトを調べた
◻︎ 商品やターゲット、ブランドの特徴を把握した
◻︎「なぜこの企業・ブランドなのか」を自分の言葉で説明できる
◻︎ 入社後に挑戦したいことを考えている
《自己分析・回答準備》
◻︎ 学業・部活動・サークル・アルバイトなどの経験を整理した
◻︎ 自分の強みや人柄を説明できる
◻︎ 学生時代に力を入れたことを説明できる
◻︎ 志望動機を自分の言葉で話せる
◻︎ 自己PRを1〜2分程度で話せる
◻︎ よく聞かれる質問への回答を準備した
◻︎回答を丸暗記せず、要点を整理して話せる
《逆質問・店舗見学》
◻︎ 逆質問を2〜3個用意した
◻︎ 店舗見学を行い、接客や商品の特徴を確認した
◻︎ 店舗見学で感じたことや気づきを整理した
《服装・身だしなみ》
◻︎ 面接当日の服装・靴・バッグを準備した
◻︎ 応募先のブランドイメージに合っているか確認した
◻︎ 服のシワや汚れがないか確認した
◻︎ 髪型・髪色・メイク・ネイルを確認した
《当日の準備》
◻︎ 当日は開始5〜10分前を目安に到着できるよう予定を立てた
◻︎ 面接会場までのアクセス・所要時間を確認した
◻︎ 面接開始時間と受付時間を確認した
◻︎ 必要な持ち物を準備した
遅延などの急なトラブルにも対応できるよう、可能であれば面接会場付近には30分前を目安に到着しておくと安心です。まずは会場の場所を確認し、近くのカフェなどで待機して、時間に余裕を持って向かいましょう。
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