フラワーのシグネチャーグラフィックで知られる「マルディ メクルディ(Mardi Mercredi)」。韓国の若年層に支持される3大ブランド “3マ(サンマ)”(マリテ+フランソワ・ジルボー、マーティンキム、マルディ メクルディ)の一つとして、韓国ファッションブームの中心的な存在となっています。

この記事では、マルディ メクルディが愛される理由やブランド立ち上げの背景、最新の動向について詳しく紹介します。

マルディ メクルディとは

マルディ メクルディは、2018年に誕生した韓国発のファッションブランド。フレンチテイストを取り入れたウィメンズウェアを中心に、スポーツウェアやキッズウェアまで幅広く展開しています。

花のグラフィックを用いた「FLOWER MARDI」シリーズは、ブランドのシグネチャーアイテムとして有名。クラシックでありながらウィットあるデザインがMZ世代から支持を受けています。

本社はソウル、店舗数は全世界で35店舗を展開(2025年11月現在)。韓国や日本だけでなく、中国・台湾・インドネシア・タイなどアジア各国へと拡大中です。韓国・漢南洞に構える旗艦店は、国内外の多くのファッション好きが訪れる人気スポットとなっています。

マルディメクルディの由来

ブランド名は、創設者2人の名前の頭文字である「火(화/ファ)」「水(수/ス)」をフランス語に置き換え、「火曜日(Maridi)」と「水曜日(Mercredi)」を組み合わせたもの。フランスの精神と韓国の感性を融合させたいという思いが込められています。

マルディ メクルディのヒストリー

マルディ メクルディは、パク・ファモク氏とイ・スヒョン氏の夫婦により設立されました。パク氏は、西京大学の衣装学科を卒業後、韓国メンズブランドのデザインチームで経験を積み、独立。アパレル企業でバイヤーとして働いていた妻のイ氏を監査役に迎え、「トレンドを追わずに、自分たちが好きなものを、それを好きだと言ってくれる人に向けて届けよう」という思いのもと、ブランドをスタートしました。

パクCEOは、ブランド全体のクリエイティブ、イ監査役はMDを担当しています。ストリートメンズブランドの経験を持つパクCEOのデザイン性と、ラグジュアリーブランドに精通するイ監査役の審美眼が掛け合わさり、クラシックにストリートのエッセンスを加えた独自のスタイルが生まれています。

2020年には、マルディ メクルディを擁するピースピーススタジオを設立し、事業を拡大。ファッションやジュエリーにとどまらず、フレグランスやインテリアなどのライフスタイル領域を含めた10の事業を展開し、一過性のブームで終わらせないカルチャーの醸成に挑んでいます。

2023年には、ムシンサパートナーズ前代表のソ・スンワン氏が共同CEOとしてピースピーススタジオに参画し、社内システム構築やマネジメントを強化していきました。

2023年の年間売り上げは、718億ウォン(約82億円)を記録。2024年3月にゾゾタウンに出店した際には、わずか2ヶ月で年間予算を達成するほどの人気ぶりでした。

なお、ブランドの象徴となったフラワーモチーフは、もともと19年シーズンのみの予定でしたが、イ監査役の提案で継続したそう。インフルエンサーへのギフティングは行わなかったため、バズのきっかけは自然発生的だったといいます。

マルディ メクルディが人気の理由

手に取りやすい価格帯

高品質ながら1万円前後の価格設定と、幅広い層の消費者が購入しやすい価格帯なのが人気の理由。

同社では、品質保持のためインハウスの開発室を所持。生地をオーダーメイド開発や、社内縫製士やパタンナーによるサンプル作成、専門外部工場での製造など、独自体制を整えています。

ユニークなデザイン

フレンチカジュアルと韓国ストリートファッションを融合したムードや、フラワーモチーフとロゴを掛け合わせたアイコニックなデザインが特徴。SNS映えしながら日常にも取り入れやすい点が支持を集めています。

ゴルフウェアやトレーニングウェアなども本格的に展開している

セレブリティとSNSの効果

韓国のセレブリティやインフルエンサーが着用することで、SNSを通してブランドの認知拡大と人気が急上昇しました。

特にブランドミューズである女優のキム・ゴウンとIVEのアン・ユジンをはじめ、IUなど多くの人気アーティストが着用し、SNSを通じて国内外で人気が拡大しました。

最近の動向

日本各地でポップアップを開催。限定アイテムの発売も

2023年秋に伊勢丹新宿本店、2024年春には阪急うめだ本店でのポップアップ開催に続き、2025年にはルミネ新宿、ジェイアール名古屋タカシマヤ、GINZA SIXなど各地で定期的なポップアップを開催しています。

GINZA SIXでは、ベストセラーアイテム「TSHIRT FLOWERMARDI」を特別仕様で限定発売するなど、精力的にブランド認知拡大を進めています。

コラボ商品を発売

2022年2月には、タレント紗栄子とのコラボ商品を発表。トイプードルをモチーフとした日本限定のコラボレーション商品が話題に。さらに、「ケースティファイ(CASETiFY)」のコラボとして「Mardi Mercredi x CASETiFY」コレクションが2024年11月に全世界で発売されました。

東京と大阪に旗艦店をオープン

2024年6月に東京・代官山に日本初の旗艦店が誕生。ソウルの店舗と同じスタジオが内装を手掛け、1階では最新コレクションを、2階では定番アイテムをそれぞれ販売しています。

そして、2025年7月には、関西初となる店舗がNU茶屋町プラス1Fにオープン。日本の木質構造や伝統建築「室」の概念を現代的に取り入れ、高低差のある空間構成や畳パターンに着想した木製の床など、独自の建築美が特徴です。


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三谷温紀(READY TO FASHION MAG 編集部)

2000年、埼玉県生まれ。青山学院大学文学部卒業後、インターンとして活動していた「READY TO FASHION」に新卒で入社。記事執筆やインタビュー取材などを行っている。ジェンダーやメンタルヘルスなどの社会問題にも興味関心があり、他媒体でも執筆活動中。韓国カルチャーをこよなく愛している。

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