プロフィール:佐々木まゆ(ささき・まゆ)
2003年生まれ。武庫川女子大学 生活環境学部 生活環境学科 アパレルコース在学。アパレル企業特化の合同説明会、READY TO FASHION 009の大阪会場に参加。2026年度新卒採用総合職として株式会社ティンパンアレイに入社を予定している。店舗での販売やバイヤーの経験を経て、適性に応じてキャリアを広げていく。

ファッション・アパレル業界に特化した求人サイト、READY TO FASHIONを通して実際に内定を獲得された方にインタビューする本企画。

今回は、2025年に開催された合同説明会「READY TO FASHION 009」の大阪会場に参加し、ラグタグを運営する株式会社ティンパンアレイと出会った佐々木まゆさんにインタビュー。内定した佐々木さんに、入社までの歩みや決め手、そしてアパレル就活での工夫についてお話を伺いました。

関西ではアパレル企業を探すのが難しいと話す佐々木さん。どのように企業を見つけ、入社を決めたのでしょうか。これからアパレル業界を目指す方は、ぜひ参考にしてみてください。

関西のアパレル就活は難しい?

──まず初めに、アパレル業界を目指したきっかけを教えてください。

高校生の頃から「服しか楽しみがない」と思うほどファッションが好きでした。中でも古着が好きで、幅広いブランドを取り扱う古着屋だからこそ、ブランドの枠にとらわれずに洋服選びができるのがとても楽しかったんです。

そんな原体験があったからこそ、漠然と将来はファッションの仕事に携わりたいと考えるようになり、四年制大学のアパレルコースに進学しました。

──そうだったんですね。就活はどのように進めましたか?

大学がアパレルコースだったこともあり、周りには同じようにアパレル業界を目指す同級生が多くいました。ただ、実際には新卒採用を行っているアパレル企業が見つからず、思うように情報を得られなかったんです。

一方で、他業界を志望する同級生たちは、3年生の夏頃からインターンやOB・OG訪問などを通して本格的に就職活動を進めていたので、「アパレル業界で働けるかな」と不安と焦りを感じていました。

3年生の3月以降になると、ようやく説明会やインターンの募集が出始め、大手の総合媒体なども活用しながら就職活動を進めていきました。

──目指していたのはどんな職種だったんですか?

大学に入学した当初はデザインの仕事に興味があったのですが、専門学校ではないこともあり、実践的なデザインスキルを十分に身につけられなかったので、自然と販売員を目指すようになりました。

──本社職を目指す上で、まず販売職を経験するケースも多いですが、その点についてどのように捉えましたか?

お客様に何かを直接伝えられる職種を経験したい思いが一貫していたので、販売職での経験はむしろ楽しみでした。さらに、ティンパンアレイでは総合職として入社し、販売やバイヤーなどさまざまな職種を通してお客様に直接かかわる経験を積むことができます。その経験をもとにキャリアを広げていけるので、期待感を持っています。アパレル業界に進むにあたって、家族も「好きなことやれるなら」と背中を押してくれました。

「おしゃれになることをあきらめない」を伝えていく

──READY TO FASHIONのアパレル業界に特化した合同説明会に参加した経緯は?

関西では、アパレルに特化した説明会はほとんどなく、それまで説明会に参加したことはありませんでした。総合媒体が主催する合同説明会に参加することも考えたのですが、興味のあるアパレル企業が出展していないことが多かったんです。

そんな中で、インスタグラムのストーリー広告でREADY TO FASHIONの合同説明会があると知り、知っているブランドの名前もいくつかあったので「アパレル業界に入るならこれしかない」と、飛び込むような形で参加しました。実際に合同説明会に行った際には、クラスの友人もたくさんいて驚きました。

──実際に参加してみて、率直にいかがでしたか?

採用イベントに参加するのが初めてだったので、とても緊張していたのですが、入り口に来たときに服好きなおしゃれな人がいっぱいいるなとワクワクしたのを覚えてます。

企業の方とも近い距離で気軽に話せたり、READY TO FASHIONのスタッフの方も「今どんな感じ?」と声をかけてくださったりと温かい空間でした。

──READY TO FASHIONの合同説明会はラフに企業の方と話せる場なので、そういった空気感を感じてくださってうれしいです。ティンパンアレイと出会ったのもこの説明会がきっかけだったとお聞きしました。

もともとラグタグを利用していたことがきっかけで、話を聞いてみたいと思いブースに入ったんです。実際に話を聞いてみると、まず、働いている方がとても優しいなという印象を受けました。

説明も柔らかい口調で、一人ひとりの目を見ながら笑顔で伝えてくださっていて、素敵だなと感じました。また、社員の方同士も和気あいあいと楽しそうに話していて、職場の雰囲気の良さが伝わってきました。参加してよかったですね。

──ティンパンアレイへの入社の決め手はなんだったんですか?

合同説明会でティンパンアレイの話を聞く中で、「おしゃれになることをあきらめない世の中」というビジョンに共感したんです。

私自身、セレクトショップで「この洋服、かわいいな」と思っても、金銭的に手が届かないことが多く、古着屋に通うようになりました。古着を通して少しずつおしゃれを楽しめるようになり、その体験が自分にとって大きな意味を持ちました。だからこそ、同じような経験をより多くの人にしてもらいたいと思ったんです。

説明の中で「自分が着てみたい服や憧れのブランド、挑戦してみたいファッションをあきらめないでほしい」という創業当時からの想いを伺い、まさに自分もこういうことを伝えていきたいと強く感じたのを覚えています。

──選考フローは?

エントリー後、指定のエントリーシートを提出し、オンライン面接を2回受けました。私が受けた他の企業では、質問されたことに対して端的に答える面接が多かったのですが、ティンパンアレイの場合は、会話ベースで話を深ぼってくださったのが印象に残っています。説明会に来ていたのも覚えていてくださっていて、うれしかったですね。

普段から通っていた店舗「働く姿をイメージできた」

──就職活動では、何社くらい選考を受けられたんですか?

大手セレクトショップなども含めて3社ほど選考を受けました。その中で、ティンパンアレイから内定をいただきました。企業選びは、入社目的やブランドの世界観よりも働いている方の雰囲気を大切にしていました。

──先ほど関西ではそもそも新卒採用を実施しているアパレル企業を見つけるのが大変とお伺いしましたが、 就活する中でハードルに感じたことはありましたか?

自分の個性を活かせる働き方をしたいと考えていたため、ブランドの世界観に自分が馴染めるかどうか不安に感じていました。実際、書類選考で全身写真を提出しても、普段の自分の服装が応募先の企業やブランドのイメージと合わないことも多くて。

その点、ティンパンアレイは古着を扱っていることもあり、皆さんが個性豊かに楽しそうに働いている様子がECサイトやインスタグラムのスタッフのコーディネート写真から伝わってきて、ここなら自分らしく働けそうだと感じたんです。

──アパレル業界で就職活動をするにあたって、やっておいてよかったことはありましたか?

一つのスタイルを着続けることが多かったので、偏りなくコーデを組めるように、外出した際は毎回コーディネートを写真に残すことを習慣にしていました。結果、それが想像以上に役立ちましたね。

企業に全身写真を提出する際にも、候補が豊富にあるので迷わずに済みました。あとは、2年間分のスタイルを振り返ることで、本当に好きなスタイルや自分にフィットする服を客観的に見つめ直すことができたんです。そうした気づきによって、ファッションをより楽しめるようにもなりました。

また、ラグタグが普段から利用していたお店だったのも大きかったです。働く自分の姿をイメージできますし、「ここでどんなことをしたいか」を具体的に考えられたため、実際に店舗に足を運ぶことも大切だと思いました。

──逆に、もう少しやっておけばよかったと感じることはありますか?

面接では、「どんなアルバイトをしていましたか」と聞かれることが多かったので、アパレルで販売のアルバイト経験は積んでおけばよかったなと思います。もちろん、アパレルの販売経験の有無で合否が決まることはないと思いますが、店舗での立ち回りを理解していることは強みにもなりますし、自己PRにもつながると思うので。

──実際に自己PRでは、どんなアピールをしたんですか?

文化祭でファッションショーを行う機会があり、チームのコンセプトに合わせて自分たちで洋服を制作し、自分でそれを着てステージを歩いた経験をアピールしました。デザインから生地選び、スタイリングまで手がけ、遠くから見た時にどう映るかまで意識して取り組んだんです。その経験がこれからの仕事にも活かせるスキルになると。

人事の方からも「そんなことができるんだ、すごいね」と評価していただけて、自信につながりました。

──入社を控えている今の気持ちを教えてください。

正直、とても緊張しています(笑)。ただ、入社後はECサイトでの店舗スタッフによる商品紹介などにも挑戦してみたいと思っています。洋服のかわいいポイントや、ファッションを楽しむ気持ちをお客様に伝えていけるのは素敵だなと感じているので、自分もそうした発信をできる販売員になりたいです。

──最後に、アパレル業界を目指す学生にメッセージをお願いします。

関西で、3年生の段階からアパレル企業を探すのは簡単ではないし、焦ることもあると思います。ただ、自分のやりたいことや着たい服という軸をしっかり持って、焦らず仕事ややりたいことを探してほしいです。私もファッション業界を盛り上げていけるよう、目の前のこと一つひとつ着実に取り組んでいきたいと思います。

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三谷温紀(READY TO FASHION MAG 編集部)

2000年、埼玉県生まれ。青山学院大学文学部卒業後、インターンとして活動していた「READY TO FASHION」に新卒で入社。記事執筆やインタビュー取材などを行っている。ジェンダーやメンタルヘルスなどの社会問題にも興味関心があり、他媒体でも執筆活動中。韓国カルチャーをこよなく愛している。