アパレルSV(スーパーバイザー)は、複数店舗の売上管理や店長育成、本部と店舗の橋渡し役。担当店舗の売上向上だけでなく、人材育成や業務改善、ブランド戦略の実行など求められる業務は多岐にわたります。

一方で職務経歴書では、「店舗売上は自分の成果として書いてよいのか」「店長育成はどのようにアピールすればよいのか」と悩む方も少なくありません。本記事では、アパレルSV向けに、採用担当者が評価しやすい職務経歴書の書き方を、具体例とともに解説します。

>>応募書類作成の際は、履歴書の書き方もあわせて参考にしてください

アパレルSVの職務経歴書(見本・サンプル)

20××年××月〜現在
氏名:
連絡先:メール / 電話番号

【職務要約】
アパレル業界にて販売職・店長を経験後、SVとして6年間勤務。担当エリア8店舗の売上管理、店長育成、VMD指導、業務改善を担当。店舗ごとの課題分析と改善施策の実行により、担当店舗全体の売上前年比118%達成に貢献。

【職務経歴】
株式会社ABC
在籍期間:2018年4月〜現在
役職:SV(スーパーバイザー)

◼︎ブランド概要
・レディースアパレルブランド
・全国50店舗展開
・中価格帯ブランド

◼︎価格帯
・トップス(カットソー/ブラウス):¥6,000〜¥15,000
・アウター(ジャケット/コート):¥15,000〜¥40,000
・ボトムス(パンツ/スカート):¥8,000〜¥20,000
・ワンピース:¥12,000〜¥30,000
・バッグ・雑貨:¥5,000〜¥30,000

◼︎担当エリア
関東エリア8店舗
店長8名
販売スタッフ約60名
年間売上:約12億円

◼︎担当業務
・担当店舗の売上管理
・店長との定例ミーティング実施
・販売計画立案
・KPI管理
・店長および販売スタッフ育成
・VMD指導
・店舗巡回
・新店舗オープン支援
・本部と店舗間の情報共有
・販促施策立案
・採用面接対応

【実績】
◼︎売上改善
・店舗ごとに異なっていた販売重点商品の展開方法を統一し、週次で売上進捗をモニタリング
→ 担当店舗売上前年比118%達成
・店舗別の客単価分析を実施し、クロスセル提案を強化
→ 客単価前年比112%向上
・低迷店舗の課題分析を実施し、店長と改善計画を策定
→ 3店舗で売上前年比120%超を達成

◼︎店長・スタッフ育成
・店長向けマネジメント研修を実施
→ 担当店長8名中3名がエリア責任者へ昇格
・販売ロープレおよび接客指導を実施
→ 担当店舗の販売スタッフ離職率を20%改善
・店舗ごとに異なっていた教育フローを標準化
→ 新人の独り立ち期間を平均1か月短縮

◼︎店舗運営改善
・店舗巡回時のチェック項目を統一し、改善レポートを運用
→ VMD改善率90%達成
・在庫回転率が低い店舗に対して販売施策を実施
→ 滞留在庫を25%削減
・新店舗3店舗の立ち上げを担当
→ オープン初月売上目標達成率110%

【使用ツール】
・Excel
・PowerPoint
・POSシステム
・CRM
・Google Workspace

【スキルキーワード】
店舗運営、売上管理、KPI管理、店長育成、スタッフ育成、VMD指導、エリアマネジメント採用、販促企画、店舗開発

【自己PR】
SVとして複数店舗の売上管理および店長育成に携わってきました。店舗ごとの課題を数値と現場の両面から分析し、改善施策を実行することを得意としています。また、店長との信頼関係構築を重視し、自律的に成果を出せる組織づくりに取り組んできました。売上改善だけでなく、人材育成や業務標準化を通じて持続的な店舗運営に貢献できる点が強みです。

職務経歴書の基本構成

以下の項目を順に記載します。

1.基本情報(氏名/連絡先)
2.職務要約
3.職務経歴(会社名・役職・在籍期間)
4.担当店舗・担当エリア
5.担当業務
6.実績・成果
7.スキル・使用ツール
8.自己PR

テンプレート

【職務要約】
アパレル業界で〇年。SVとして〇店舗を担当し、売上管理、店長育成、店舗運営改善を担当。担当店舗売上前年比〇%達成。

【職務経歴】
会社名(雇用形態)
2020年1月〜2025年3月(在籍期間)
役職:

◼︎ブランド概要



◼︎価格帯
・トップス(カットソー/ブラウス):¥〜¥
・アウター(ジャケット/コート):¥〜¥
・ボトムス(パンツ/スカート):¥〜¥
・ワンピース:¥〜¥
・バッグ・雑貨:¥〜¥

◼︎担当エリア
・担当店舗数:
・担当スタッフ数:
・年間売上規模:

【担当業務】
◼︎
◼︎
◼︎

【実績】
◼︎(課題+施策+成果)
◼︎(課題+施策+成果)

【使用ツール】



【スキルワード】




【自己PR】

アパレルSVが職務経歴書で評価されるポイント

アパレルSVは、販売スタッフや店長とは異なり、複数店舗をマネジメントする立場です。そのため採用担当者は、売上やスタッフ教育、店舗運営といった実績を重視しています。ここからは、評価されやすいアピールポイントを解説します。

売上・KPI改善の実績

SVには、担当店舗の売上や利益を継続的に改善する役割があります。採用担当者は、「何店舗を担当していたか」だけでなく、「どのような課題を発見し、どのような施策によって成果を生み出したのか」を重視しています。売上や客単価などの結果だけでなく、その成果につながった取り組みもあわせて記載しましょう。

▼記載したい主な指標
担当店舗売上/前年比/達成率/客単価/在庫回転率/粗利率/購入点数/KPI改善率
→ 数字で表現できるものは積極的に記載しましょう。

▼記載例

・店舗ごとの販売状況を分析し、重点販売商品の展開を統一
→ 担当店舗売上前年比118%達成

・客単価向上施策を実施
→ 客単価前年比112%向上

・滞留在庫店舗に販売強化施策を導入
→ 在庫回転率20%改善

店長・スタッフ育成の実績

SVは、自ら販売成果を出すだけでなく、店長やスタッフが成果を出せる組織づくりを担います。そのため採用担当者は、教育やマネジメントを通じてどのように人材を成長させたのか、また組織全体の成果向上につなげたのかを評価しています。育成人数や昇格実績など、具体的な成果があれば積極的に記載しましょう。

▼記載したい主な指標
店長育成/研修企画/評価制度運用/スタッフ教育/離職率改善/後継者育成/マネジメント指導
→ 育成人数や昇格実績は具体的に記載しましょう。

▼記載例

・店長向け研修を企画・実施
→ 3名がエリア責任者へ昇格

・新人教育フローを標準化
→ 独り立ち期間を平均1か月短縮

・定期面談を実施
→ 離職率20%改善

店舗運営・業務改善の実績

SVには、担当店舗の運営品質を維持・向上させる役割も求められます。採用担当者は、店舗ごとの課題に対してどのような改善施策を実施したのか、本部方針をどのように現場へ浸透させたのかといった点に注目しています。業務効率化やVMD改善、新店舗立ち上げなどの経験は、店舗マネジメント力を示す実績として評価されます。

▼記載したい主な指標
業務改善/VMD統一/オペレーション改善/新店立ち上げ/本部連携/販促企画/在庫適正化
→ 業務改善に関する実績は数値を交えながら記載しましょう。

▼記載例

・店舗巡回レポートを運用し改善施策を標準化
→ VMD改善率90%達成

・新店舗立ち上げを担当
→ 初月売上目標達成率110%

・本部との連携により販促施策を実行
→ 来店客数前年比115%達成

アパレルSVならではの書き方

ここからは、アパレルSVの職務経歴書をより評価される内容にするために、各項目を記載する際のポイントを解説します。

【複数店舗をどのようにマネジメントしていたか】を具体的に書く

SVは自ら店舗で販売する立場ではなく、複数店舗の成果を最大化する役割を担います。そのため採用担当者は、「何店舗を担当していたか」だけでなく、「どのような方法で店舗を管理していたか」を重視しています。店長との面談頻度や目標管理方法、店舗ごとの課題抽出・改善施策など、マネジメント手法が伝わる内容を記載しましょう。

▼記載例

・担当8店舗の店長と月次面談を実施し、売上課題の分析と改善施策の立案を支援
・店舗ごとのKPI進捗を管理し、重点商品の販売強化施策を展開
・店舗評価基準を統一し、エリア全体の運営品質向上を推進

【再現性のある成果】をアピールする

SVの成果は、特定の店舗だけで成果を上げることではなく、担当する複数店舗で安定して再現できたかどうかが重要です。エリア全体の売上やKPIを底上げできていることが高く評価されます。一方で、ある店舗では売上が大きく伸びているものの、別の店舗では売上が大幅に落ち込んでいるような状況では、マネジメントの再現性が低いと判断され、評価につながりにくい場合があるため注意しましょう。

また、どのような課題に対して、どのような施策を実施し、どのような成果につながったのかを具体的に示すことで、課題解決力やマネジメント力がより伝わりやすくなります。

▼記載例

・店舗ごとに販売方法や売場づくりの基準が異なり、重点商品の販売数に差が生じていたため、販売トークとVMDルールを標準化
→ 担当8店舗の売上前年比118%達成

・店舗巡回時の確認項目が担当者ごとに異なり、売場品質にばらつきがあったため、巡回チェックシートを導入し改善指導を実施
→ VMD改善率90%達成

・店舗ごとに売上管理の方法が異なり、課題発見や改善アクションに差があったため、店舗別KPIの管理体制を整備し、定例レビューを実施
→ 担当エリア全体の客単価105%向上

・店舗ごとに重点商品の販売状況や在庫消化率に差が生じていたため、週次で販売実績を分析し、成功事例を横展開
→ 担当エリア全体の消化率向上に貢献

・店長によってマネジメント手法にばらつきがあり、店舗ごとの業績差が拡大していたため、店長向けの面談制度と目標管理シートを導入
→ 担当店舗売上前年比115%達成

【店長・スタッフ育成の実績】を具体的に書く

SVに求められるのは、自分が成果を出すことではなく、店長や店舗スタッフが成果を出せる組織をつくることです。そのため、育成した人材の昇格実績や離職率改善、教育制度構築などの経験は高く評価されます。

▼記載例

・店長候補者向け育成プログラムを構築
→ 3名が店長へ昇格

・店長向け定例研修を実施
→ 担当店舗売上前年比115%達成

・新人教育体制を見直し
→ 入社1年以内離職率を20%改善

職務経歴書で避けたいNG例と注意点

① 店舗売上だけを書く
×「担当店舗売上前年比120%」
◎「店舗ごとの課題分析と販売計画改善により担当店舗売上前年比120%達成」
→ 自分の役割を明確にする。

② 店長との違いが分からない
×「接客指導を担当」
◎「店長育成および店舗マネジメント支援を担当」
→ SVならではのマネジメント業務を書く。

③ 担当規模が分からない
×「複数店舗を管理」
◎「8店舗・60名を管理」
→ 管理規模は必ず記載する。

よくある質問とその解決方法

Q:担当店舗の売上はどこまで自分の成果として書いて良いですか?

キャリアアドバイザーK
キャリアアドバイザーK

担当エリアや担当店舗全体の売上(前年比・予算比など)は、自身の実績として記載して問題ありません。ただし、数字を書くのではなく、どんな課題に対してどんな施策を店長へ指導・展開したのかといった具体的な役割や関わり方まで記載すると、より評価されやすくなります。面接でも同じように説明できるようにしておきましょう。

Q:店長育成の成果はどのように表現すればよいですか?

キャリアアドバイザーK
キャリアアドバイザーK

「担当店長◯名のうち、◯名がエリア責任者・チーフ店長に昇格」「新任店長が担当する店舗の予算達成率が平均◯%向上」など、定量的な実績を記載するのも問題ありません。

また、「店長向けマネジメント研修の企画・実施」「目標管理シートを導入し、自律的な店舗運営体制の構築した」など、施策と実績をあわせて伝えるのも効果的です。

店長育成のために、何を考え、どんな行動を取ったのかが伝わるよう、論理的にまとめることが大切です。

Q:本部との連携業務は評価されますか?

キャリアアドバイザーK
キャリアアドバイザーK

もちろん評価されます。SVは、本部の方針を現場へ落とし込み、現場の課題や声を本部にフィードバックする重要な役割を担います。
例えば、「本部が企画した販促施策をエリア内で標準化し、全店で予算比◯%を達成した」「現場の在庫過不足をMDに迅速に共有し、滞留在庫を◯%削減した」など、本部との連携によって生まれた実績を具体的に記載すると評価につながりやすくなります。

Q:SVから営業職やMD職へ転職する場合、どの経験を強調すべきですか?

キャリアアドバイザーN
キャリアアドバイザーN

営業の職種によってアピールすべき経験は異なります。例えば、リテール営業であれば、「管轄していた店舗の改善実績」や「商業施設と連携した販促企画」などの経験をメインに記載するとGOODです。
一方で、SVからMD職へ転職するケースはそれほど多くありません。一般的には、SVの経験を活かしてエリアマネージャーや営業マネージャーなど、より上位のマネジメント職へキャリアアップするケースが多い傾向があります。

Q:新店舗立ち上げやリニューアルオープンの経験は評価されますか?

キャリアアドバイザーN
キャリアアドバイザーN

新店舗の立ち上げやリニューアル時に、「近隣店舗とのコラボをした」などの施策を組んだ場合は積極的に記載してもいいと思います。もちろん、なぜその施策をしようと思ったのか・どんな効果を得られたのかまで記載することが重要です。

Q:SV経験者は「売上改善」と「人材育成」のどちらを優先してアピールすべきですか?

キャリアアドバイザーK
キャリアアドバイザーK

売上改善を主軸にしつつ、人材育成を成果につながるプロセスとしてあわせて伝えると、SVとしてのマネジメント力もアピールできます。

Q:担当店舗数が少ない場合、不利になりますか?

キャリアアドバイザーK
キャリアアドバイザーK

不利になることはありません。店舗数が少ない場合は、1店舗ごとに深く関わり、どんな成果を生み出したのかをアピールすることが大切です。

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2000年、埼玉県生まれ。青山学院大学文学部卒業後、インターンとして活動していた「READY TO FASHION」に新卒で入社。記事執筆やインタビュー取材などを行っている。ジェンダーやメンタルヘルスなどの社会問題にも興味関心があり、他媒体でも執筆活動中。韓国カルチャーをこよなく愛している。

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