あなたが身につけているその服やアイテムを選んだ理由をすぐに説明できますか?流行に流されがちな今だからこそ今一度立ち止まって考えてもらい、自分の選んだアイテムに自信を持てるようになってもらいたいという連載企画「“知る”もファッションのうち。」第4弾はサイドのサーフライン(サイドストライプ)が有名でスケーターの愛用者の多いシューズ『バンズ(Vans)』についてインターンAが調査してきました。

バンズ

言わずと知れた、このスニーカーブランド。特徴としては、サイドのラインや後ろについている赤い色のロゴ。身近に靴屋さんでも取り扱っており、街を歩いている時に、履いている人をよく見かけてないでしょうか?

さて、そんな多くの人に選ばれているバンズですが、そもそも履いている人たちは、いつものも「みんなが履いているから」という思考停止状態で買っているんじゃないのではないのか・・・今回もインターンAは、居ても立っても居られず、街灯で突撃インタビューしてきました。

 

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Interview

今回、調査に行ったのは、”原宿”。

バンズを履いている人がいないかと、血眼で足元に注目していた5分後に早速、黒に白のラインの入っている”ザ・定番”の靴を履いた女子大生発見!これは、完全にみんなが履いているから、履いているのでは?という期待を押し殺して突撃です。

インターンA 「なぜ、バンズの靴を買おうと思ったんですか?」

大学生A 「なんで買ったかですか?とりあえずシンプルで履きやすそうだなと思ったのと、雑誌とかでよく見かけて可愛い!って思ったからです。」

インターンA「ありがとうございます。(早速、流行に流される系、発見しました!)もう一つ質問させて下さい。他にもデザインや、型がある中でなぜそれを購入したんですか?」

大学生A「この横のラインのマーク?名前は忘れたんですけどこのラインがあるのがどうしても欲っかたので買いました。ない型とか考えたんですけど、この横のラインがあるから買いました!!」

インターンA「そうなのですね!ありがとうございます。(横のラインがシンボルとなって購買意欲をそそっている。とメモメモ)」

続いても黒の横ラインが付いたバンズを履いている人を発見!

インターンA「なぜ、バンズを買おうと思ったんですか????」

大学生B 「いや、靴欲しいなと思って、履きやすそうだなと思って買いました。」

インターンA「ありがとうございます。(機能面で選ぶタイプきたぞ!)いろいろデザインある中でなぜそれを購入したんですか?」

大学生B「いやー、スケボやっている友達が持ってて、かっこいいなと思っていたからですかね。」

インターンA「ありがとうございます。(友達の影響は、やはり大きいと。メモメモ)」

ちゃんと、背景まで理解して履いている人がいないなーと残念がっていると黄色いヴィンテージのバンズを履いている女子大生を発見!!質問を投げかけてみると・・・

インターンA「それはヴィンンテージのヴァンズですよね!どうして購入されたのですか?」

大学生C「直感で可愛いっていうのが第一ですね。黄色でこんなの見たことない。もう即決で買いましたよね。」

インターンA「そうですね。このマークがまた見たことないですもんね。(90年代のものかな・・・)」

大学生C「このマークがまたたまらん!って感じで誰も持ってないレア感もいいなと思って・・・とても気に入ってます!!」

インターンA「気に入って買うっていいことですね。ありがとうございます。(レア感で、他人と差別化を測ることも購買意欲をそそると。メモメモ。)」

続いてスケボーを乗った若者発見!しかもバンズを履いている!!これは聞いてみるしかないと思い訪ねてみると・・・

インターンA 「なぜ、バンズを買おうと思ったんですか????(スケボーボーイこれは期待!!)」

大学生D「形が良くて履きやすいのと、スケーターが履いてるイメージもあったので。買いました。」

インターンA「スケートするときは基本的にバンズを履いていますか?」

大学生D「まあ、そうなりますね。」

インターンA「ありがとうございます!(きっとバンズを作った人も喜んでるはず!!)

今回はバンズを履いている大学生にインタビューをしてみましたが、履くきっかけは何にしろ、そもそものバンズの持っている履き心地の良さ、かっこいいデザインの魅力に惹かれてみなさん買っているなと感じました。

ですがみなさんそれでいいのでしょうか?バンズ履いてる理由は「かっこいいから!」じゃ、勿体無くないですか!!せっかくだからどっぷりバンズの魅力にはまってみたいと思いませんか?

ということで今回も、簡単にブランドの背景や豆知識を紹介したいと思います。

commentary

ブランドの設立は、1966年に「ポール・ヴァン・ドーレン(Paul Van Doren)」が「ジム・ヴァン・ドーレン(Jim Van Doren)」、「ゴードン・リー(Gordon Lee)」、「セルジュ・デリーア(Serge Delia)」の3人と手を組んだところから始まりました。「VANS(バンズ)というブランド名には、「ヴァンとその仲間たち」という意味がこめられているそうです。

バンズというとスケーターに特化した靴のイメージを持つ人も多いと思いますが、バンズがスケーターたちの間で徐々に人気に火がつきはじめたのは1970年のこと。後のレジェンドになるトニー・アルバやステイシー・ペラルタらによってデザインされたのが現在ではERA(エラ)として知られるモデル。履き口にパッドが入っていると言えば、ピンとくるかもしれませんね。スケート時により激しいアクションに耐えられるようになっています。そのためスケーターにはこちらのERA(エラ)を購入するのが理想的ですね。このモデルのデビューによりバンズはより一層支持されることとなりました。

また先ほどのインタビューにもあった中にサイドのラインについてありましたがそのモデルができたのは1978年のこと。OLD SKOOL(オールドスクール)というモデルです。また、サイドのラインのことをサーフライン(サイドストライプ)と言います。

当初は(*1)BMXライダーの為に作られたOLD SKOOL(オールドスクール)でしたが、スケーター達からの支持が高かったことで本来のディテールにデッキテープとこすれる爪先部分に補強を入れる等、様々な改善がされて今の形に落ち着きました。

*1    BMX(ビーエムエックス)は、20インチ径ホイールを持つ競技用自転車。また、それに乗って行う競技(ワールドカップ・BMXレースはオリンピックなど)を指す。

また1970年にバンズの後ろに付いている「Off The Wall」のロゴもデビューしました。ちなみにこの意味は「一風変わった」、「型破りな」という意味なのですが、より厳密な日本語訳だと、「変な奴ら」っていうのが正しいそうです。

ということはバンズを履いている私たちはいつでも変な奴らって意味を背負っているってことになりますね。日本人は英語だとあまり意味を考えずに身につけることがありますが、観光客が変な日本語Tシャツを着ているのをみて思う感覚と同じになってしまうのでしっかり意味を考えた方がいいかもですよ!

他にも、バンズには型があるので紹介します。

「SLIPON(スリッポン)」

すぐに履けてスケボーができる。をコンセプトに作られたこのスリッポンはスケボーやBMXライダー達から支持され人気が爆発。

「SK8-HI(スケハイ)」

VANS(ヴァンズ、バンズ)の人気アイテムのオールドスクールにインスパイアされて作られた、伝説的なレースアップ ハイトップ スニーカー。

この様に多くのスケーターや、ライダーだけでなく、一般にも普及することでバンズは2016年で50周年を迎えました。50年以上スケーターから若者、大人にも愛されているバンズ。インターンAが思ったことは、半世紀経ってもデザインが変わっていないということ。軸をぶらさずに、続けることの大切さをこの靴から教えられます。

editors view

さて「“知る”もファッションのうち。」第4弾はバンズについて紹介しましたが、いつも何気なく履いているバンズに愛着が湧いていませんか?

バンズの商品の売っているお店に行って「Off The Wall」を目にしたら友達に「変な奴ら」って意味なんだよって言ってみたらどうでしょうか?何気なく身につけてる人は一回耳を疑うかもしれませんね。
今は検索をかけたらなんでも出てくる世の中です。せっかくだからあなたの購入しているものを調べてみるのはどうですか?

見た目だけ敏感なファッション好きでも良いですが、もっと知ることでファッションの奥深さや生きる上での教訓を得ることができるかもしれませんね。


Text&Illustration Akari.K (READY TO FASHION MAG 編集部)

READY TO FASHION MAG 編集部

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