様々なキャラクターを演じ分ける女優の多部未華子さんは、2017年9月23日よりKAAT神奈川芸術劇場にて上演される舞台『オーランドー』に出演します。演じるときも衣装を味方につけるという多部さんの、プライベートでの洋服のこだわりをうかがいました。

 

母が選んだ姫系のドレスを着ていた子ども時代

 

子どもの頃は母親が可愛いものが好きだったので、「シャーリーテンプル」というブランドの、フリルやリボンがたくさんついた服をよく着ていましたね。母の趣味で、着させられていたというか(笑)。

 

「シャーリーテンプル」の服で特に思い出深い一着は、誕生日会の時に着た水色のワンピースです。私もお気に入りで、誕生日会以外にも、特別な日によく着ていました。ところがあるとき、いつものように「あのワンピースが着たい」と母にお願いしたら、「もう捨てたわよ」と言われてショックだったのを覚えています。

そんな感じで、子どもの頃は母に服を選んでもらっていました。自分で選ぶようになったのは、中学生ぐらい。母と買い物に行っても、選ぶのは自分になりました。実は中学生のときに迷彩柄が流行ったんです。可愛らしい服から一転して、迷彩柄の服ばかり着ていた時代があります。

 

お買い物はひとりで行く派。忙しいときはネットを活用
お買い物は友人と行ったりすることはなくて、昔からひとりで行くのが好きです。最近は秋らしい素材の、黒のジャケットを買いました。インターネットでリサーチするのが大好きで、ショッピングの時間がないときは、携帯電話で「どこに買いに行こうかな」と、ずっと調べています。

 

 

普段着はお手入れしやすい服、大切な一着はクリーニング店に
私が洋服を選ぶうえで大切にしていることは、着やすくて手入れがしやすいことです。シワになりにくいとか、色落ちしないという点を気にします。一方で特別な一着はあまり何度も着ないで、大切に取ってあります。着たらクリーニングに出して、次に着るときまでキープしてもらっています。実は頑張って買った特別なワンピースがあって、クリーニングに出したのが半年前。また着るときは、クリーニング屋さんに取りに行かないといけませんね。

 

 

性別や時空さえも超える、型破りな役を演じるための衣装とは
舞台『オーランドー』で私が演じるオーランドーは、時代が変わったり性別が変わったりする、とても不思議な役柄です。その型破りな変化のなかでも、生きるうえでの苦悩や喜びを、筋の通ったかたちで描いていて、ひとりの人間の生き様が見えるようになっています。今回は時代も性別も変わるので、衣装のバリエーションが豊富です。きっとおしゃれな衣装になると思います。私は舞台での衣装替えはあまり経験がなかったので、今回はすごく楽しいです。男装もできて、女性の服も着られますし。たとえばひと口に女性の服といっても、ふわっとしたドレスも着るし、タイトスカートも着る。時代の流れとともに流行りの服も変わるということが、衣装で伝わるんではないかなと思います。演じるときは、衣装が役作りの助けになることがあります。ヒールの靴を履くとか、そんな小さなことでも意識って変わるんです。

Text:お気に入りをもっと着たくなるライフスタイルマガジン「Lenet MAGAZINE

READY TO FASHION MAG 編集部

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